特別研究


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■  各中学校の現状と総合型地域スポーツクラブにむけての計画



 
 総合型スポーツクラブを設立する際の拠点になると考えられる可児市の中学校に出かけ
てクラブ活動に係わる先生に直接インタビューをした。特に、生徒数の変遷や部活動の指導
に携わる地域指導者の位置づけなどの話を伺った。

(1)西可児中学校
 
昭和54年に蘇南中学校から分離する形で創立される。2つの小学校区から生徒が入学している。図3でも明らかなように生徒数は平成8年から徐々に減少しており、今後も減少することが予想される。

<現在の部活動>
[運動系]
男子野球、女子ソフトボール、バレーボール、バスケットボール、卓球、剣道、テニス、男子
サッカー、陸上、水泳(来年度廃部)
[文化系]
美術※、家庭※、自然科学※、吹奏楽、合唱、コンピュータ(※来年度合併して文芸部)

<地域指導者の方への対応>
現在、野球、ソフト、バレー、卓球、サッカーの各部活の指導は地域指導者にお願いしている。地域指導者と学校の関係をスムーズにするために、毎年4月に学校長と部活動の顧問と地域指導者で懇談をし、その際に、あくまでも部活は教育活動の一環なので勝利至上主義でやら
ないでほしい、という学校側の考え方を地域指導者に伝えている。また、来年度から部活を
選択加入制にすることを検討
しており、将来的には部活動はチームスポーツだけにして、個人競技はスポーツクラブに移行したい考えを持っている。

図3 西可児中学校の過去10年間の生徒数の推移

 )蘇南中学校
 
昭和28年に創立され、3つの小学校区から生徒が入学する。過去10年間では、ほとんど
生徒数は変わっていない。しかし、近くにできた団地の影響で、今後は増加に転じ、6〜7年
後には1,000人を突破することが予想される。

<現在の部活動>
[運動系]
男子野球、女子ソフト、バレーボール、バスケットボール、卓球、テニス、剣道、男子サッカー、陸上、バドミントン
[文化系]
吹奏楽、科学、美術、陶芸、英会話、家庭

<地域指導者の方への対応>
 
地域指導者には毎年、地域指導者委属状交付の会を行い、そこで学校や育成会との連携
を図っている。主に地域指導者は野球、男子バレー、女子バスケ、ソフト、剣道、吹奏楽で活
動している。ただ、指導者は生徒の保護者、という場合がほとんどであり、継続的な指導がで
きないというのが現状である。しかしその中でも、バスケット部の指導に参加している白石さん
という方は20年以上も継続して指導されていて、顧問の先生や生徒の中でも信頼が厚い。
教師の異動などの際に、新しい教師とチームが早く馴染むことができた、などの実績もある。

また、数年前までは、学校がすべての部活動の会計を行っていた。しかし、将来、総合型
地域スポーツクラブへの移行したときのために、現在は各部活動ごとに会計を置き、学校と
は切り離した形で、各部で運営費の管理をしている。学校としては部活動の予算をその会計
に振り込むということだけをしている。

図4 蘇南中学校の過去10年間の生徒数の推移

 )東可児中学校
 
昭和58年に、急激な人口増加に対応して創立された中学校である。小学校と同じ校区に
なっている。最近は人口も落ち着き、徐々に生徒数が減っていっている。しかし、今後は下げ
止まりが予想され、300人前後で推移していくものと思われる。

<現在の部活動>
[運動系]
男子野球、女子バレー、バスケットボール、テニス、男子サッカー、陸上
[文化系]
吹奏楽、文化部

※ソフト部がこの夏で廃部になっている(2年前から部員は募集していない)。また、剣道、男子バレー、卓球は前年度で廃部になっている。

<地域指導者の方への対応>
 
規模の小さい学校だけに教師の数も少なく、部活動はほとんどが地域指導者と協力して活
動している。中には休日の活動は地域指導者だけで行われる部もある。それだけに事故が
おきたときの対応は万全を期している。この学校は地域指導者の方々にどんどん入っていっ
てほしいというスタンスだった。規模の小さい学校だと教師の数が足りないので地域指導者が入りやすい環境が整っていると考えられる。しかし、学校全体では、まだ総合型地域スポーツ
クラブのための具体的な活動はしていない。

図5 東可児中学校の過去10年間の生徒数の推移

(4)中部中学校
 
昭和22年に創立される。3つの小学校から生徒が集まる。過去10年間では少しずつ生徒
数は減っているが、依然、可児市では最大の生徒数であり、岐阜県全体を見ても3番目の規
模の学校である。今後も徐々に生徒数は減っていくことが予想されるが、急激な減少はない
と思われる。

<現在の部活動>
[運動系]
男子野球、女子ソフトボール、バレーボール、バスケットボール、卓球、テニス、剣道、男子
サッカー、陸上、女子バドミントン、水泳、柔道
文化系]
吹奏楽、技術、家庭、文芸、英語

<地域指導者の方への対応>
 
非常に部活動が盛んな学校である。今年度は剣道部が全国大会に出場し、その他の部活も、市大会、地区大会、県大会で常に好成績を挙げている。特徴は各部活で非常に人数が
多いこと(野球部81人、男子テニス77人など)であり、これにより3年間部活に所属してもな
かなか試合に出られない生徒がいる、といった問題がある。また、すべての部活に教師が2人以上顧問として配置されているので、地域指導者が入っている部活動は野球、女子バスケ、
ソフト、剣道と、他の学校より人数は少なくなっている。

まだ、学校全体の取り組みとしてはスタートしていないが、第1次素案として「中部スポーツ・文化クラブ」が計画されている。これは、小学校のときからスポーツの基礎を作ってほしいとい
うねらいで、中学校にあって、スポーツ少年団の種目にはない、ソフトボールやバトミントンを
加えている。その際の練習補助や、指導者は、中学校の教師や生徒で対応するというもので
ある。また、文化クラブは、近隣の公民館で開設されている文化サークルを参考にし、子ども
とお年寄りの多世代交流を目指している。また、文化クラブ、と一つにまとめることで個人が
自分の興味あることをたくさん体験できるよう配慮している。小1〜小3対象のトータルスポーツ、トータル文化はクラブ活動というよりも、遊びの場所、やり方を提供してあげるというコンセプトで、地域指導者、教師、生徒が一体になって子どもたちと遊んであげるものにしたい、と
いうものである。

図6 中部中学校の過去10年間の生徒数の推移

(5)広陵中学校
 
昭和61年に創立される。一つの小学校からそのまま生徒が入学している。生徒数は徐々
に減少しており、今後も減少することが予想される。

<現在の部活動>
[運動系]
男子野球、女子ソフトボール、女子バレーボール、バスケットボール、卓球、剣道、テニス、
男子サッカー
[文化系]
美術、吹奏楽、コンピュータ

図7 広陵中学校の過去10年間の生徒数の推移

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