第2回総合型地域スポーツクラブ育成推進研修会 議事録

◎講演
 
「成岩スポーツクラブの育成とこれから」
   講師  成岩スポーツクラブコーディネーター  榊原 孝彦

 
私の立場は、 現在行政の方にあるが、 成岩スポーツクラブというのは私が現場にいる間、平成6年から4年間にかけて立ち上げたものである。成岩スポーツクラブは平成7年度の9月途中から文部省のモデルとして指定され取り組まれた。総合型スポーツクラブの理想とするイメージやメリットがいくつも挙げられているにも関わらず、日本では残念ながらこうした動きが一般的になっていないのが現状である。

<総合型スポーツクラブの育成における3つの要素>

1. ハード環境施設
2. プログラム
3. プログラムを支える人的な資源
 (マンパワー、 指導者、 マネージャーなど)

<成岩スポーツクラブの現状>

・ 施設については、3つの中学校の体育館と運動場だけで、しかも、 そのうちの1つである成岩中学校の体育館は、床に置いたボールが自然に転がっていくような床である。
・ ヨーロッパなにするものぞと言うような自負があって、地域の住民が運営している。

<成岩スポーツクラブの現在の規模>

 会員数  2,400名(成岩中学校区は1万8,000人で、地域人口の約13%にあたる)
 年齢層  6歳から80歳代(小・中学生が900名、 60歳以上の高齢の方が100名含まれる)
 財 源  約1,300万円。 (平成10年度決算の数字)
すでに文部省のモデルケースは平成10年に終わっており、従ってこの1,300万円は、ほとんど会員が持ち寄った財源だと言える。 法的な助成金は半田市から80万円だけである。
種目数  約20種目ほど展開。
・ 2,400名の会員と1,300万円の財源と20種目の活動を支えているのは、地域のボランティア約100名である。

<成岩スポーツクラブ設立に向けての経緯>

・ 成岩ではスポーツ活動は盛んだったが、それぞれのスポーツ環境(小学生→少年団、中学生→部活動、大人→夜間の学校開放の利用)という枠組みだけの活動だった。
 → スポーツを通した人間のつながりがある地域にこそ、子供たちは、 地域の大勢の人々に見守られて大きくなっていくことができるのではないか。
 → スポーツを通して住民のネットワークの中に、子供も参加していけるのではないか。
 → 多種目・多世代で一緒にやる事によって、教育的に非常に大きな効果が得られるのではないか。

−問題点−
・ それぞれボランティアで自分の身銭を切りながら、自分のチームを維持してきた。
・ 学校の部活動など枠組みの中の方がいろいろと便利なことがあるという意見や、それぞれの立場で今までやってきたのでこれでいいのだという考えで、なかなか一緒にやるということが難しかった。

−解決策−
・ 我々が持っている「子供達とスポーツと町づくり」 という理念と、 スポーツを通して子供達を育て、街づくりに発展させようという理念で、これまでの地域の指導者や学校の先生に積極的に呼びかけ、巻き込んで行った。

<成岩スポーツクラブの現在の活動>

・ 総合型スポーツクラブの形体は、 一般的には世代の総合、 競技力の総合、 種目の総合などと言われるが、これらの一般的な特性の他に、成岩は3つの特性を持っている。
 −成岩の3つの特性−
1. 学校と地域が一体となって立ち上げてきた。
2. 地域の人達の自主的な営みの中で、経営・運営されている。
3.クラブライフ作りを目指しており、クラブライフの構成要素として5つの部門を機能させている。

<クラブライフ構成要素の5部門>

1. メディカルケア部門
最新機器による自分の体力のチェックや顧問のドクターによるスポーツカウンセリングなど。

2.広報・研修部門
指導者の力量向上のための講習会をクラブが自主的に開き研修の場を設けたり、 あるいは広報として 「成岩スポーツクラブインフォーメーション」 というニュースレターを毎月発行して地域の6,000世帯に配布したりという事を行っている。

3. イベントプロモード部門
日常的に経験できないスポーツの場を提供する。
冬はスキーに行ったり、 夏はトレッキングに行ったり、 時には高齢者と交流を深めるために大会を企画運営したりということなど。

4. スポーツスクール部門
 小・中学生が土曜日・日曜日の日中を主に活動している。
   小学1・2年 → トータル講座
(マット運動、 ボール遊び、 夏にはプールにも入り、全身のバランス感覚、・調整力を高めさせる。 )
  小学3年生から→ 複合スポーツ講座
(それぞれの種目の練習に加わっていく。1つに限らずできるだけいろいろやる。)
  小学生の高学年→ 専門的なスポーツ講座
(自分に合ったスポーツを1つ選んでやろうという仕組みになっている。)
・こうした子供たちのサークルを自主的に活動している大人たちのサークルに結びつけたい。
・最近になって小・中学生と大人達の間に、クラブで育った子供達が高校の年代になってもそのままクラブに残りつつあり、 その子供達が活動するユースサークルの部分のところを現在計画している。

5.スポーツサークル部門
  大人達が自主的に活動している。 

<成岩スポーツクラブの提供している活動のプログラム>

・ ウィークデーに使える施設は、夜間の学校の体育館しかなく、大人達の活動をプログラム化し、子供達に時間・内容を明確に知らせている。

<何が活動を支えているか>

・ 地域から我々の理念に賛同して集まったボランティアの方々である。(いろんな職業の方や学校の先生達も並列的に加わって、ボランティアとして加わっている)
・ いろんなものを自分達が持ち寄って形容していくことが大切である。(クラブ・トウギャザー=集まって協力する、持ち寄るという意味)
 財源も会費として持ち寄る、自分達の時間も持ち寄る、労力を持ち寄る。知識や技能を提供し合う。

<将来の構想と今後の課題>

・ NPO法人格を取得する。
・ 成岩スポーツセンター(仮称)の建設を行政側が計画している。
・ 体育館改築計画があり、その際に学校とスポーツクラブが一緒に使えるような地域学校共同利用型の施設を作る。(クラブハウス機能の充実、文化的な事業への対応ができたり、医療費減少効果に向けた活動、世代を超えた交流が図れるような施設)
・ 地域学校共同利用型の施設が建設された暁には、成岩スポーツクラブが行政から管理・運営を委託される。
・ 管理・運営にとどまらず、むしろハードを経営することができれば、新たな財源がそこから生み出されるかもしれない。
・ 行政側によるこれまでの施設管理上の条例の見直し。
・ 地域の人達にも受け入れられるような啓発をしなければならない。
・ 行政と地域が同じ夢を持って、もっと密接に協力し合える関係が出来るのではないか。

◎シンポジウム
  「21世紀のスポーツ振興 スポーツクラブのこれからと指導者のかかわり方」

シンポジスト




コーディネーター
成岩スポーツクラブコーディネーター
富山県総合体育センタースポーツ専門員
KUROBE アクアフェアリーズ監督
富山県体育指導委員協議会理事長
筑波大学体育科学系講師
奈良女子大学助教授
榊原 孝彦
野原 浩昭
石川 春樹
此川 阜二夫
西嶋 尚彦
菊 幸一

■コーディネーター 菊
・ テーマは「21世紀のスポーツ振興」ということで、子供たちが大人になっていく2050年くらいのスパンで、指導者がこれからどう関わっていけるのか、あり方について考えていきたい。
・ 地域住民の意識は、物の時代から心の時代へ変化しており、そういう中で、心身ともに豊かな生活、充実した生活を送っていきたいという方向へ転換している。こういう中でスポーツの持っている意義や役割と言うのは、ますます重要になってきている。
・ このシンポジウムでは、地域住民の最も身近であるスポーツクラブの現状、指導者への関わりについて論じ、将来の各ライフステージの中で、地域住民の多様化したスポーツニーズに答えて、主体的・継続的にスポーツに親しむことが出来るクラブ作りについての新しい方向性を考えていきたい。
・ 総合型地域スポーツクラブの特徴についてさらに内容を深め、意義について理解するとともに、富山県の市町村で育成、あるいは定着をさせていく方向の指導者は、具体的にどう関わっていったらよいかについて考えていきたい。

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■「成岩スポーツクラブの育成と指導者のかかわり方」
   成岩スポーツクラブコーディネーター  榊原 孝彦

・ 我々の取り組みというのは、それまであった単一種目のチームの総合団結を願い、1つの大きな総合型を立ち上げた。
・ 自分の持っているチームが、 自分が育ってきた自分のチームだとはいうものの、 ここにいる子供たちは明日の日本を担う大切な社会の宝であり、そういった考えに基づいて子供たちを見ていこうという考えを持ってもらうと、総合型を作る上で非常に大きな急進力になる。
・ 特に指導者の中で非常に高い指導力があって、かつ、子供達を育んでいこうといった考えの方は、総合型のクラブの中で活躍することで、総合型を作る際に大きな急進力となる。
・ 成岩スポーツクラブのハンドボールの講座には、名古屋の大同特殊鋼のハンドボール (名門) 部の現役・OBが指導に来ている。 成岩は自分たちでトップチームを作っていく自信はなく、トップチームが総合型のスポーツクラブを連携する事によって、すごく急進力になる。 そういう中で教えてもらう事により我々のチームになり、我々が応援する大同特殊鋼のハンドボールになる。このような関係をハンドボールだけでなく、 いくつかの種目にも広めて行きたい。 そして子供たちにとっては大きな夢になると思う。

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■「ふくのスポーツクラブの育成と指導者のかかわり方」
   富山県総合体育センタースポーツ専門員  野原 浩昭

福野スポーツクラブは平成10年11月に正式に設立。現在会員数が約2,600名で、 いろいろなスポーツ種目をそれぞれ楽しんでいる。

<ふくのスポーツクラブ設立に向けての経緯>
・ 指導者については新たに組織作りはせず、 既在のスポーツ団体(体育協会・その他実行委員会・スポーツクラブ連合)の活動を重視した形でスタートした。そして、スポーツ団体にはある程度の役割分担を持ってもらうことを説明。
体育協会  →  競技力の向上、スポーツ少年団・中学校部活動の一環の指導
体育指導委員協議会 → ニュースポーツの普及、スポーツイベントの支援
 スポーツクラブ連合 → 地域スポーツ活動、 住民同志のスポーツ交流
・指導に当たられる方は有償ボランティア指導者として体を提供していただき、しっかりと払うべきのものはお支払いする、という体制をとる。

<住民のニーズと指導者の役割>
・ 福野スポーツクラブの指導方針は「いつでもどこでも誰でも楽しいスポーツの町ふくの」 であり、この実現に向けて指導・育成をしていこうという目標があった。
・ 目標を実現するには住民の多様なスポーツニーズに答えていかなければならず、 多彩の魅力あるメニューや多分野の指導者が必要となったが、これを一から発掘して育成するには限界があり、地域の指導者や現在活動している団体の中から指導に活躍してもらうことになった。
・ 現在活動している団体の活動をセミナー化(福野ではオープンスポーツセミナーと呼んでいる)し、活動すると同時に指導・勧誘もできないか。
・ 今年度からそのセミナーを福野スポーツクラブで会員を集めて、または会員になっていない人も勧誘し、自主的に開催してもらうように要請。
・ 今後はスポーツ少年団・部活動を、なんとか福野スポーツクラブの活動に取り入れて、 もう少し活動の幅を効かせる。 または一貫した指導を徹底できるようにしたい。

<福野スポーツクラブの現在の活動>
・ 体協・体指・体連合合わせて30ものセミナーがあり、会員はいろいろなセミナーでいろいろな活動を楽しんでいる。
・ これまで行政側が仕組んできたメニューイベントを、各団体の代表理事制をとったことで、いろいろな団体のいろいろな人の声を聞きながら企画・運営ができるようになった。
・ それぞれの立場から企画・運営に携わることで、 例えば共同開催したり、 いろいろな指導者同志、団体同志が1つの事業について交流が持てたり、 お互いの立場を理解し合えたりという場面が増えた。
・ 組織の一本化をしてクラブ育成の理念を理解してもらうことが、クラブ運営のバックボーンになっている。 これまでは単発の団体が行ってきた行事、教育委員会が行っていた行事をいろいろな団体が支えることで、ネームバリューを持たせている。

<指導者に期待すること>
・ 福野町の事業を他の町の事業と思わず、自分の町のこととして考え、できることから取り組んでいただきたい。
・ 指導者側が総合型地域スポーツクラブ育成のバックアップをしていただきたい。 実際に福野では、指導者のバックアップが一番助かった。
・ 「みる」「する」という事が多かったスポーツから、企画・運営という「つくる」スポーツへ指導者として自ら企画する。 指導者は日頃参加者と一番身近にいることから、ニーズが肌で分かるのではないか。
・ 今まで実技指導など直接的な現場で関わってきた指導者には、プログラム (企画・運営・メニューを作る) を育てていく上で特に問題点などなく、逆に発展的な意見がどんどん出てきている。それを上手くまとめて1つの形にしていく。
・ 行政側からではなく、 今まで参加してきた視点で見ることができる。 そういう意味では指導者の方に助けられたという実感があり、これまで行政では生み出せなかったメニューができているように思う。

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■「地域に根ざしたスポーツクラブ運営と競技力向上について」
   〜チャンピオンスポーツ、一貫指導のあり方、ジュニアの育成について〜
     KUROBEアクアフェアリーズ監督  石川 春樹

・ 富山選抜の富山県出身者だけのチームでは、国体で優勝は狙えないということで、優勝を狙うからには全日本のマークをつけて世界で戦っているチームや、Vリーグで日本のトップと競った経験を持つ選手でなければ国体では活躍できないということから、2000年国体に向け、黒部にチームを作ることになった。
・ 国体に向けて携わる地元のチームを持ったからには、 V1リーグに入りたかったが、そのためには実業団連盟に登録されたチームにならなければなかった。 しかし、 私どものチームはクラブチームで、いろんな職種を持った選手の集まりであった。
・ チームをなんとか国体で優勝させるにはいくら良い選手を集めても、 実践練習をしなければならない。 タイミングよく東芝のチームがクラブ活動を解散したので、 是非富山へ来て欲しいと要望した。
・ 活動拠点が欲しいという事で、 体育館や宿舎を無料で提供することになった黒部市へ活動拠点を移し、 黒部アクアフェアリーズと地元のチームが一緒に練習でき、 切磋琢磨して2チームが一緒に競技力向上していくことになった。

<KUROBEアクアフェアリーズの運営について>
・ 運営委員会があり、委員長には黒部市長、選手の所属しているオーナー、学校関係者、 黒部市職員、バレーボール協会による17名の運営委員が組織されている。
・ 後援会組織を作り、 資金集めとして黒部市の約120社から後援会費として、年間1,200〜1,500円位の活動資金を集めるように努力している。
・ 黒部市民36,000人のうち約2,000人が個人的に後援会に入っている。
・ だいたい人口の10%が後援会に入ることになれば、来年以降のチームにも何とか見通しが立つのではないか。

<KUROBEアクアフェアリーズの現在の活動>
・ 昨年から今年にかけ、全国クラブ選手権で優勝。
・ 今年に入って実業団に登録し、 全国実業団優勝大会で優勝。
・ 黒部市体育館で行われた中部9県の国体のリハーサルでもVリーグのチームを敗り優勝。
・ バレーに対する認識、アクアフェアリーズに対する認識・期待も高くなってきた。

<ジュニアの育成>
・ 黒部市においては、将来の活性化の一環として、ママさんも、 中学・高校も指導したが、私が重点を置いているのはジュニア (小・中学生) であり、昨年は11〜3月に、小学6年〜中学2年までの約60名を毎週月曜日13回に分けてバレーボール教室を実施した。
・ 今年1・2月はVリーグに参戦するため、 12月と3月・4月にかけてメンタルトレーニング(無意識の潜在能力の活性化)を中心とした教室をやることになった。
・ 少しでも自分たちの持っているソフトを皆さんに提供しながら、その地域の活性化と、 特にバレーボールを中心とした選手の発掘ができ、バレーボールを好きになってくれる子供を1人でも多くなるようにしていきたい。
・ チャンピオンチームを狙ったチームなので、監督も選手も人間的にもレベルの高い方向に持っていき、それを見て子供が憧れていく方向で、バレーボール教室へ入ってもらう。
・ 子供がバレーボール教室だけで終わらないように、 指導者にはやっていこうとしているビジョンをよく理解してもらってフロアに出てきてもらい、少しでも練習を継続させたい。

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■「地域スポーツ振興に向けた地域スポーツ指導者の活動状況と今後のかかわり方」
  〜生涯にわたってスポーツに気軽に親しむことができる環境づくりと指導者の今後のかかわり方について〜
     富山県体育指導委員協議会理事長  此川 阜二夫

・ 生涯スポーツの中のチャンピオンスポーツ (競技スポーツ)と、我々が関わっている生活の中のスポーツ(スポーツレクリエーション祭にあるようなスポーツ)とに分けることが一番良いと思う。

・ 1日の生活の中でどのくらいの時間をスポーツへ割けるかによって、チャンピオンスポーツなのか、 それとも生活の中のスポーツなのかと分けることができる。

<地域住民が生活の中においてスポーツをする目的>
・ スポーツを楽しむ
・ 仲間づくり
  →その結果として、ライフスタイル・生きがいづくりというものが出てくるのではないか。

<スポーツ指導者の現状>
・ 「指導」という言葉は、 「指を導く」と書くが、 ほとんどの人はこの「指(教えるということ)」に重点をおいてしまい、「導く」ということにはあまりウェイトをかけていない。
・ 指導者はルール・技術を教えることに力を捧いでおり、導く力 (育てる)は少ないように感じる。

<現状での反省点・問題点>
・ スポーツのバリアという言葉が最近流行っているが、そのバリアが最近高く感じられる。
・ もう少しバリアを低くすれば、初心者も集まってくるのではないか。
・ いろいろなところで活動している地域の指導者は、人数の減少、メンバーの固定、平均年齢の上昇ということをよく言われる。

<改善策>
・ 今までの指導 (教えるという) から育てる (導く) 方へ中心を移せば、もっと教室自体が楽しくなるのではないか、育てる方へ重点を置いてほしい。
・ バリアを低くすれば低くするほど集まりやすくなる。
・ バリアがたくさんあるのは一番身近なところで言うと住民運動会である。 種目ごとに年齢制限・男女区別があり、しばりだらけである。男女問わず何歳でもいいというような種目を作れないものか。
・ 指導者はユーモア・話術に楽しさを持つ。ユーモアを交えて集まってきた人と話をすると、 楽しいサークルができるのではないか。

<体育指導委員としての今後の役割>
・ いろいろなスポーツ団体(体育協会、生涯スポーツ協議会、 レクリエーション協会等)があるが、我々体育指導委員は非常勤公務員であるために利害関係があまりなく、しかも行政と直結してパイプ役にもなっている事から、 体育指導委員が総合型の仕掛け人となってどう進めていくかが、我々の活躍の場となってくるのではないか。

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■「21世紀に向けた国のスポーツ振興の方向性と具体的施策」
   筑波大学体育科学系講師  西嶋 尚彦

・ 平成9年に出された「保健体育審議会」が今のところ我が国のスポーツ振興の施策方針である。
・ 国のスポーツ振興の方向制としては、今月の後半より新しく「保健体育審議会」をスタートし、 サッカーくじ収益金の使い道も含め、21世紀のスポーツ振興を議論し、1年後ぐらいに発表する予定である。

<総合型地域スポーツクラブの育成について、国が期待すること>
・ 地域社会におけるスポーツおよび健康学習の充実。
・ 地域社会に望まれることと地域のスポーツ環境作り。
・ 総合型地域スポーツクラブを育成して国を代表するスポーツ活動だけではなく、地域に必要なスポーツ活動を振興していく。

<地域社会に望まれること>
・ 中央教育審審議会の答申では少子化時代に先駆けて、元気な子供を育て生きる力を育成しようという教育理念が提出。 これに基づいて地域のスポーツ活動を通じて生きる力を育成していく。
・ 活発にスポーツや健康の増進活動を展開することが期待され、 それにより地域の教育力を高めるとともに地域住民の連帯感を醸成すること。

<地域スポーツへの育成支援>
・ 市町村におけるスポーツ環境を拡充していく。 (クラブハウスや高齢者及び障害者の方にも使いやすいスポーツ施設の充実)
・ スポーツで汗を流すだけでなく、 地域文化を作っていく。文化活動もしていき、 人口の少なくなった市町村同志が連携していく。
・ 中央教育審議会の方針は、地域社会の力を活かそうとあり、これからは地域の中にある学校として見直し、 学校の教育力、 地域の教育力、 そして家庭の教育力を統合させる。
・ 体育と一緒になっている保健(学校では学校保健)の考え方は、従来から地域保健の中に学校保健があるということで、学校医も地域の先生にお願いしている。総合型地域スポーツクラブなどの育成を図っていくことにおいて、 地域のスポーツ活動を利用して、新しい時代を元気良く生きる力を持った子供たちを育てる。
・ 総理大臣が諮問したのもののひとつである、「生活空間倍増戦略プラン」の中に教育文化空間の拡大という章があり、21世紀の早い時期に、週に1回スポーツをやっている実施率が50%以上あることが目標とされている。(富山県の場合、45%以上を越えており、 近い将来に達成するだろう。)
・ 地域住民による自主的なプログラムの実施促進、あるいは地域の自然体験、 社会体験等を計画的に行い、最後に総合型地域スポーツクラブの育成定着化の推進を図る。
・ 現在の広域スポーツセンターの育成、 総合型地域スポーツクラブの育成が出てきた大元のスポーツ議員連盟からは、スポーツくじ制度を作り、その財源で地域スポーツ環境にする、ナショナルスポーツセンターを早期に設置して、(特にG7の国々がやっているような)競技力の向上とともに国際的スポーツ大会をどんどんやっていこうということが提言された。
 →これらをまとめて「スポーツライフ21プロジェクト」が、文部省の生涯スポーツ課等に設置されている。

<地域のスポーツ環境作り>
・地域のスポーツ環境作りは3つの柱でまとめられている。
−3つの柱−
1. 誰もが参加できる「総合型地域スポーツクラブ」 の設置と促進。(地域のコミュニティでのクラブの設置、中学校区単位で全国に1万箇所程度)
2. 地域のスポーツ活動を総合的に支援する「広域スポーツセンター」の設置。(全国に300箇所程度)これは他の国の例で言うと、 州で国体等の拠点になっていたり、 スポーツアカデミー・スポーツインスティチュード等の機能を持つところである。
3. 地域スポーツクラブ指導者の養成、 配置を促進する。サッカー・ゲートボールを教えたりする以外の指導が含まれている。
・ 文部省は総合的に地域スポーツクラブ育成事業を支援する体制をとり、まずは平成7年度より、 総合型地域スポーツクラブ育成モデル事業、 福野町では平成8年〜10年度まで実施。それに加えて今年度から広域スポーツセンター育成モデル事業が始まった。
・ 広域スポーツセンター育成モデル事業は1道4県がこの秋より始まり、 富山県もこの事業に携わっている。 そしてそれらの支援体制のもとに、従来ある学校のOB、 有志が集まってできたチーム型のクラブを、より良く束ねてより良い活動をし、 クラブに参加した人が子供の頃から高齢期までずっと会員であるように変えていこうということが「総合型」である。 

<総合型の特徴>
・ 1つの種目だけでなく他種目で、年令幅は多世代。
・ NPO法人格を持つと、 いくらでも寄付金やスポンサーシップを受けられるので自主財源が増えて行き、 それにより自主運営ができる。
・ 地域においては小学校の低学年から高学年までの一環指導ができ、 多種目・多世代・自主運営・受益者負担というのができてくる。

<文化の複合>
・ サッカー、 バレーボールクラブ等はスポーツを消費して楽しむわけだが、 総合型クラブはその地域に特徴的な文化がある。 子供たちに伝承していくべき地域のお祭り等の文化や、地方出身者に伝えなければならない地域の生活文化も含めて考える。

<総合型地域スポーツクラブの輪郭>
・ 一中学校区をメドにして、従来からあるスポーツ少年団、 部活等をうまくまとめて経営体としての1つのクラブとする。
・ 行政にも支援してもらい、 今までのスポーツ少年団や子供の数の減少で困っている部活を活性化するように統合化して、自主運営のクラブにしていく。

<広域スポーツセンターの支援体制に期待されること>
〜文部省体育局生涯スポーツ課の地域スポーツクラブ推進委員会で昨年度検討〜
・ 総合型地域スポーツクラブ育成の中心的役割。
・ スポーツ指導者の育成を従来からの実技指導者に加えて、 専門職であるクラブマネージャーを育成する。
・ 住民のニーズにあったスポーツ事業、 そして収益となる新しい活動のスポーツ事業を展開、 指導する。
・ 情報ネットワークの整備、構築。
・ プロジェクト方式をとる。(計画事業)
・ NPO法人格を持つクラブを創設する。
・ 資金調達をする。
・ モデル事業の助成を支援する。
・ 各スポーツ団体との協力体制をとる。
・ 情報ネットワーク、 イベント、 スポーツ事業等の支援による収益の増大。
・ ボランティアクラブマネージャーの発掘と育成。
・ 各市町村ができない地域住民のニーズをマーケティングし、 クラブが発展していく過程を、毎年、 年間報告書にて提出。
・ 研修・会合の開催。
・ クラブを作る段階と、それを運用して地域住民のニーズに合わせて発展させるという2段階が良い。

<国としての立場>
・ クラブを作りたい住民がいたら、 国・県・市町村が一緒になって支援し、一体となって住民をクラブ化に引っ張っていくこと。
  → スポーツ実施率の向上。
・ スポーツをやるだけでなく、 たくさんのボランティアの力を借りて地域社会の青少年問題等を解決していく。
→ 地域住民の生活環境も改善されてQOL(クオリティオブライフ=生活の質)も向上されるということで期待されている。

<総合化のメリット>
・ 例えば、 1つの広域スポーツセンターが5ヵ所ぐらいの総合型を支援していれば、そこから2チームずつ出してもらい、 広域スポーツセンターリーグ、 さらに都道府県内で5ヵ所ぐらいの広域スポーツセンターが立ち上がってくると、 2チームずつ選抜チームを出してもらって都道府県リーグをしてもらう。 そうすると、この段階で国体の少年の部の選手のピックアップは自動的にできる。 また、それが北陸のいくつかの県が集まってリーグ戦をすると、 中体連、 高体連の大会以外の季節にはこのシステムのリーグ戦に子供達は参加できる。勝っても負けても、 また次の試合があり、そして補欠選手がいなくなるという体制も作れると思う。 (実際にニュージーランド、 オーストラリア、 ヨーロッパ諸国でもこのような地域クラブシステムで競技力向上とスポーツ・フォア・オールに実現している。)
・ こういうのが実現されますと、 今問題になっている学校部活動の衰退が少しでもブレーキがかかり、活性化するのではないか。
・ 総合型クラブがさらに推進し、 青少年の健全育成や地域スポーツの文化の想像に拍車がかかるのではないか。

<スポーツ指導者のあり方>
・ 活躍が充分でない指導者もいるが、総合型化されたマネージメントを持つ地域のクラブができてくると、 活動する場が増え、資格免許を持つ指導者の活躍の場が増えるという想定をしている。
・ 実際に実技の指導だけではなく、 クラブの経営者と言うか、 切り盛りしていく方の指導者にもなっていただく。国や県も経営の能力がつく研修は行うが、 やる意志と能力を持った方々や、 スポーツとは別になるが、 長い間営業部長をしてきた方とか、ホテルの経理をしてきた方などが、なかなかのマネージメントノウハウを持っており、 定年退職をして地域へ帰ってきて、クラブの運営・指導してもらうことも考えている。


◎まとめ

■コーディネーター 菊
・ アフター国体で、 これまで育ててきたチャンピオンスポーツをなんとか発展・継続していきたいといった時に、総合型の地域スポーツクラブとの関係はどのように考えているのか。

■石川
・ 今、 黒部市にはスポーツ健康課を中心にして、アフター国体のこのチームをどうやっていくかを考えている最中である。 私の方は現在活躍している選手を指導者に育て、 今後もリーグ戦に出て活躍できる体制を取っていこうと考えている。

■コーディネーター 菊

・ スポーツは競技性を重視していくと、どうしても一般の生活のスポーツから離れていく傾向があるが、チャンピオンを目指す競技スポーツをする子供達を、総合型の中ではどのように取り組んでいけるのか。

■榊原
・ 成岩スポーツクラブもトップチームを自分たちのスポーツ活動の中から育てていきたいのは夢としては持っているが、 それには長い年月もかかり、困難もあろうかと思うし、すぐにそうなるとは思えない。
・ ハンドボールの例も挙げたが、 トップチームの持っている指導力、 競技力、 ノウハウをぜひ地域の総合型に提供していただきたい。 それが総合型を作っていくうえで大きな急進力になる。
・ 地域においてクラブ作りの急進力を高めるには、 3つの要素が重要である。
・ クラブのシンボルを持ち出すところに人は集まるというイメージがあるので、シンボルとしてトップチームの力をお借りしたい。
・ 半田市には5つの中学校があり、「5つの枝を持った大きなスポーツの木」を育てるようなイメージで取り組んでいる。全体の幹にあたる組織を今「クラブ2000」と呼んでいる。現在、大同特殊鋼は成岩スポーツクラブの講座に来て指導しているが、いずれ、この「クラブ2000」の方へ移していきたい。

■野原
・ 競技力向上というのは、 地域の一般の指導者においては難しい問題である。 参加者の方を増やすとか、 楽しい思いをしていただくというのは比較的、指導の面で取り組みやすいことだと思うが、 数字として競技力を向上していくには、 ある意味では難しく、 ある意味では専門的な指導も必要となってくる。
・ 勝つ喜びというのが子供たちのスポーツの継続や意欲付けにつながる。 そしてトップのプレーを見てあんなふうになりたいという目指す目標になる。
・ 身近な人がいることにより、 励みになるし、 シンボルになり、 クラブのステータスになると考えている。
・ 生涯スポーツ全体を通じた総合型のあり方も考えなければならない。 富山では国体があるので、トップのプレーを見て意欲付けになるものがたくさんある。 そういったところを活用して国体後の総合型への育成に結びつけていきたい。

■コーディネーター 菊

・ 総合型というのは、 生活の中のスポーツということで考えてしまうが、スポーツ指導者はそれぞれレベル、分野、教え方のスタイルを持っており、そういうものが複合してきた時に、 自分の指導スタイルが理解できたり、 反省できたり、 いろいろなことが関わることによって起きてくる。


質疑

■会場
・ 総合型地域スポーツクラブそのものというのは、 人間にとってかけがえのない文化であるスポーツを、当然の権利として誰もが享受できる社会づくりのための理想的手段と私は認識しているが、 その中で関係者の意識改革が必要だと思う。 それで一番問題となるのは学校の教師だと思う。 成岩ではその教師の意識を変え、 団体の意識を変えた。 そう意味では、福野町では既存の団体に協力的な利発的な動きが出てきたということになる。
・ 少子化の関係で、 高体連が加盟するための基準として、 ラグビー部などの人数が必要の団体には複数の学校が合併しても加盟できるというようなことを文部省が示唆した。 日体協や中体連・高体連という大きな上部団体の意識の改革というものが、 この後、 文部省を中心に取り上げられているのかどうかと思う。 このあたりを考えないで、 文部省の補助事業で、いわゆる地方だけに (末端だけに) モデルケースを作ってその苦労を押しつけているかのように思えて仕方がない。

■西嶋
・ おそらく正式には発表されていないかと思うが、 合同部活のモデル事業を通して半分啓蒙と半分合同だったら今までどおり、 1つの学校のチームのように活動ができて、その結果、大会に参加してくるというモデルケースを作り、 その方向で実際の各都道府県の中体連、 高体連の大会がしぼんでいかないようにと言っているようである。 それ以上は私も聞いておらず不明である。
・ もう1つ誤解されているのは、 中体連、 高体連の学校部活から地域のクラブという言い回しをする場合があるが、 これは、 学校部活を縮小して衰退させて地域のクラブへ移行するというのではない。総合型地域クラブができた場合には、必ず今までどおりで、中体連・高体連で活躍してきた高等学校・中学校の部活を活性化するために地域のクラブが働かないと意味がない。
・ 地域の総合型クラブが既存のクラブの部活を取り込んで、 複数の学校の部活を、 総合した形でまとめて指導していく。 その結果、 今までどおりの中体連、 高体連の大会へも参加し、 活躍の水準が上がっていくことを実現しないといけない。

■菊
・ これは行政の縦割りの問題だが、 ある意味ではそちらからリンクしていかないといけない問題である。 そういう意味では平行線で取り組んでいかないと実を結ばない部分である。

■会場 
・ 生徒たちがこのまま学校の部活動を続けるとなると地域の方へはあまり参加できないと思う。 部活で疲れてしまって、 地域ではなかなかできないのではないか。
・ ヨーロッパでは学校の授業が終わると地域のクラブでスポーツをしているのか。例えば、成岩の中学校ではどのようなやり方しているのか。

■榊原
・ 今年の夏に半田市の中学生を連れてドイツに行ってスポーツクラブに預かってもらったが、 学校は午後1時を過ぎると終わり、 下校してスポーツクラブで活動するというスタイルを持っている。
・ 成岩では4時まで授業があり、 下校は5時半で、 それまで子供達は主に学校で活動している。 放課後に部活動をするが、 スポーツクラブができた後もその時間は部活動をしている。部活動は全員加入制で、 半強制的にどこかへ加入させられ、ほぼ休みがないという状態だった。
・ スポーツクラブを平成8年度から開始して、 これと同時に学校側では従来の部活動を改革して、 全員加入制から希望加入制にし、 部活動は平日3日間のみとした。 従って土・日もスポーツ活動をしたいという人はスポーツクラブへ行っており、このスポーツクラブと共存しているということになる。

■菊
・ 小学校高学年から中学生までの時期に部活オンリーという子供たちの運動生活をどう補償していくかが問題になっていくと思う。
・ 学校で引き受ける役割としてのスポーツ活動と地域が行うスポーツ活動と、 それぞれ子供にとって意味が違うようになってくると思う。
・ スポーツを作っていくビジョンとして、 子供たちが2050年に自分たちでスポーツライフを楽しめる資質を作っていくことが私たちの責任でないか。

■会場
・ 指定されていない地域でも、 総合型でなくても、 個別的で老人・子供・各自でそれぞれクラブは楽しんでいると思うが、 文部省が看板を立てて補助を出すからやってくれというようなことは、地域の指導者としては整理がつかないような気がする。
・ 日本国民がスポーツを楽しんで、 多種目で長くやることは賛成する。
・ 国民がスポーツクラブへ10歳以上から死ぬまで入ってくれるのであろうか。 今、 個別的にスポーツをやらない方でも地域で運動会、 ビーチボール、 ゲートボールといろいろな分野で体指の方が声をかけているし、 スポーツ嫌いな方でも、 スポーツに親しむ努力をしている。
・ 一番心配なのは国体が終わってからである。
・ 今、指導者は世話とか勝つことで迷っていると思う。福野町の成功した例もあるが、 はっきりとしたプラン、 説得力のあるものがほしい。
・ 私たち富山県体育指導委員は日本一だと思っているので絶対的に協力する。
・ スポーツ少年団を長く続けてきたのも、富山県体育指導委員が地域の子供たちを育てなければ日本の学校教育をやってきた甲斐がない、ということを信じてきたからである。

■菊
・ 今の状況から未来思考をして、2050年に子供たちは一体どのような生活をしているのであろうか。 豊かなスポーツライフ・地域生活を送っていくのか。具体的にいえば介護保険や互助制度などいろいろあるが、それにも限界がある。
・ 自立した市民としてどうやって子供たちが地域の中で生活していけるのか。 その核にいろんな文化活動が位置づけられる。 そういう意味では今のご意見は私たちに対する激励だと思う。

■西嶋
・ 高度経済成長を終えて低経済に入り、 そこで父は労働者として、 母は家を守り、 子供は学校で教育されるということだったが、 地域の総合型クラブとしてまとまった機能を作ることによって、家族がまとまって共通の生活価値観を持つことができる。
・ これからは心の豊かさを計り、 共通の地域でしかない生活価値観を、まず社会の基本単位である家族で共有し、それを同じ生活文化圏でのクラブで共有し、次の世代へ伝えていくことを実現すること。 その為にそういう活動ができる運営をし、 単にスポーツができるようになるだけでなく、 次に住民が求めている活動を地域のスポーツクラブに期待する。
・ クラブマネージャーを置いてスポーツクラブを中核にするが、 地域や地域の家族、 家族の生活文化価値を前面に出していく。 それによって住民の方が主体制を持ってくることを狙っている。

■榊原
・ 私どもの取り組みのスタンスとしては、総合型にすることが目的ではない。 総合型の向こうに何が見えるのだろうかを大切にしなければならないと思う。
・ 極論を言えば、 今質問をなされた方がおっしゃった自分は子供たちを育てているという自負であり、そういう思いはとなりのスポーツ少年団の方もお持ちなわけです。 そういう思いを重ね合えばもっと子供たちにとっていいものができるのではないかという可能性を探っているということだと思います。

■野原 
・ 今の時点では、 総合型の取り組みというのはわずかな取り組みでしかないと思うが、 この後はいろいろなところで議論され、必ず大きな流れになると思う。 その時にはまた皆様の意見・力をお借りしたい。
・ 今話したことは単に1つの事例でしかなくて、 市町村でされる場合にはこれといったモデルはなく、 いろんなところの良いところを吸収して自分の市町村に合ったものでスタートしていき、後からしっかり実のあるものにすれば良いと思う。
・ 良いクラブを富山県にどんどん作っていくために皆さんの力をお借りし、私どもも支援したい。

■石川
・ KUROBEアクアフェアリーズとしては、優勝という夢の実現に向かって頑張り、 それによって子供たちが憧れて、 バレーボールをやってくれたら助かると思う。 その後の選手は、指導者兼選手としてV1リーグに存続していこうと考えている。

■此川
・ 楽しいスポーツをやるのは建て前であり、 本音の部分は急速に高齢化が進んでいるのが現実である。 日常生活で、 自分のことが自分でできる70歳以上の方は医療費を年間78万ほど払われている。 これを少なくするのが、 我々の仕事ではないか。
・ 指導者にとって2000年国体が終わった後、 楽しいスポーツを普及するというのが、今後の課題である。

■西嶋
・ 今日のテーマである「21世紀のスポーツ振興」では、 地域を中心に持ってこようと考えている。
・ 今日お集りの指導者の皆様方も片方では指導者の立場、 もう一方では自分の住んでいるところのクラブ活動での会員としての立場もあるので、 ぜひそれぞれ地域で、 労働力、 家庭、 生活時間を除いた時間をさらに充実させて、地域の生活環境のQOLが高まるように、 クラブ活動として模索していって欲しい。
・ 今後の富山県の地域クラブ推進は全国の都道府県が注目していると思うので、ぜひ頑張っていただきたい。

■菊
・ 皆さんのアンケート結果では、それぞれの指導者はクラブの会員がどんなことを望んでいるかということを正直に答えている。 つまり、 気軽に参加できるクラブとか、 活動拠点が整備されているとか、 いろんな年齢の方が楽しめるクラブだとか、これはまさに総合型のクラブが1つのモデルになるのではないか。(ワン・オブ・ゼム)
・ 構造的にいろいろなものが変化しつつある時代であり、1つのビジョンの方向性を持って、自分たちがやろうとしていること、 したいことを位置づけて、その中でいろんな手立てを模索していって欲しい。


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