第3回スポーツクラブ研究会 議事録


■全体協議 

◎使用料、指導者の問題について


○講師 山口先生
・ ドイツのスポーツクラブではゴールデンプラン(施設計画)に基づいて、民営の総合型地域スポーツクラブにメンバーが集まって、そのメンバーから会費を徴収し、地元企業や個人からの寄付と自治体における補助金でクラブを運営していくというやり方で成り立っている。こういったスポーツクラブでは、必ず専門職で人員を採用し、その人がクラブマネージャーとして中心になり、様々な種目やレベル、年齢の中で週末にボランティアをしている。会費は、大体日本円にして2,000〜3,000円/月。ドイツではクラブ法といってスポーツをする人が7人以上集まるとクラブを作ることができる法律があり、そのクラブに対して地元の企業が寄付をする。寄付をした場合、税金の控除対象になるので割と寄付がスムースに行われている。

○委員

・ 施設の維持管理費、または修繕費が問題になってくるのではないか。維持管理費等含めた上でのことなのか。また、利用料との兼ね合いはどうなのか。

○講師 山口先生
・ 日本の場合、公立体育館・公共施設は集団の専用使用を認めていない。公共の施設で一般の貸しコースとクラブ員用のコースとに分けており、クラブの会費は民間の半額〜半額以下で運営している。総合型のやり方としては、そこに月会費・年間会員制も導入し、一般利用とクラブ員利用を並立させていく。クラブ員になっている人には他の公共施設の割引サービス等、別のサービスも行ったらどうだろうか。

○委員

・ 一般の方が全く利用できなくなるのではないか。体育館が変わってしまわなければならないのか。


◎ボランティア指導者について

○委員(福野町)
・トップレベルまではいかないが、学生時代にクラブ活動していたとかで、ある程度指導できる方が地元にいらっしゃれば、そういう方々を活用していくのが良いかと思う。講師・生徒という形ではなく、みんなで参加する練習そのものがセミナー、教室という形になり、もちろん指導謝金の関係で名簿には指導者2名というのはあるが、活動自体は全員でやっているというものがたくさんできてくると良いと思う。

○助言者 清水先生
・ まさにクラブに於いては、1人何役をもこなしていくことが大切。参加者であり指導者であり、マネージャーであるとか。指導者が活動する人の中にいても良いと思うし、経験のある人が教えることも良いと思うが、その反面、ケガの問題や少年スポーツに勝つことばかり要求して加熱せざるを得なくなったり等、その人達に一任もできないように思われ、ボランティアの指導者にアドバイスしたり、サポートする体制が必要になってくる。学校の体育も変わりつつあり、指導法、指導の意味も捉えた上で、連携することが大切。

○講師 山口先生
・ 長時間指導する講師でなく、ベーシックなところ、基本的なところを教える意味ではボランティアの講師が良い。総合型を作る時に今までのスポーツ資源や歴史等を上手く活用していきながら作っていくのが大事。では、スポーツリーダーバンクがそのままボランティアに関わっていくかというとそうでもない。今謝金が一回3,000円だが、これが無償ということになると指導者が来なくなると思われるので、この辺の兼ね合いが問題となってくる。

○委員

・ いろんなニュースポーツのリーダー講習会、派遣事業等で謝金は一回3,000円お支払いしている。

○委員

・生涯スポーツ分野は、競技スポーツの種目が全くない。そうするとスポーツリーダーバンクに登録するのだが、3年で登録を更新しなくてはならず、お金もかかる。今の段階では、こちらからむりやり参加をお願いし、いずれはボランティアを募集したいという場合、応募はあるような気はするが、どうだろうか。

○講師 山口先生
・ イベントの場合ボランティアで入ってきて、その中で残った人をボランティアセンター、ボランティアバンクで残すことはそんなに難しくはないが、少年団等指導の場合、そのままスポーツリーダーバンクに移行できるかというとそうでもない。3,000円位である程度揃うのでそれでも良いと思うが、スポーツボランティアの養成時に誰をターゲットとするか考える必要がある。経験のある人達を団体のリーダーにして、自分達が中心となって支えているという意識をもたせるやり方が良いのではないか。

○県教育委員会体育課
・ボランティアの養成についてはしっかり決まっていないのが現状で、全く不明確である。ただ、コーディネートする人やボランティア指導者に適切なポイントを教える人を育成することも必要ではないかということが分かりました。今後の方向性としては、まず、ボランティア指導者の捉え方を明確にし、コーディネーターとして何が必要かといったところも明確にさせた上で、ボランティア指導者等の養成・研修を図っていきたい。

○県広域スポーツセンター
・ とかく富山県では、ボランティアという呼び方は無償、あるいは奉仕と言う風に捉えられてしまい有償ボランティア−無償ボランティアと区分けしたりする場合がある。専門的な指導になれば、それなりの責任もつくので当然謝金も多くなるし、指導内容によって謝金に差をつけてしまうというイメージがあるような気がするが、そういうのをなくしていくべきなのか。

○講師 山口先生
・指導レベル、競技レベルが上がってくると段々プロフェッショナルになってくる。もともとは地域の子供の指導から始まり、中学校の専門の講師からいずれは大学のプロのコーチになると、プロのスポーツ会からの勧誘がくるのは自然な流れである。実際クラブの活動をしているところでは1回1,000円位で良いのでないか。

○委員

・ パレススイミングの方では、指導しながら将来は優秀な選手に育てる目的で、水泳ジュニアのセミナーを週何回か実施している。指導に関しては、体育センターから謝金が出ており、特別問題はないが、大人の方が練習したいということになると個人あるいは仲間数人で練習していても、段々マンネリ化し、もっともっと誰かに習いたいという気持ちが強くなってきて、中心になる人が必要になってくる。ボランティア精神でリーダー的な立場で指導してくれる人がいれば非常に良いが、自分の練習したい時間を裂いて指導する方がいても二の足を踏んでいるという状況。ボランティア精神でみんなをまとめてチームを活発に引っ張って行くような方はいないこともないが、仕事しながらはなかなか難しい。

○委員

・砺波市では、油田に新しい体育館ができ、それを拠点としてスポーツクラブをという構想があるようだが、やはりその地域の人を使って、地域の人の考えで作り上げていくことが大切である。

○講師 山口先生
・ ボランティアとして指導してきた人達がクラブで残っていき、かつ、活動もできるようなクラブ作りが必要ではないか。

○助言者 清水先生
・ 初心者上がりの人が初心者に教える場合とトップレベルの人が教える場合とでは、理解度は違うと思う。ボランティア指導者は金銭的な目的ではなく、社会貢献するという、メンタルな部分を求めて欲しい。そして、そういう人達が集まってクラブを支え作っていくという考えや、自分達で作るという考えが必要だろう。


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