第6回スポーツクラブ研究会 議事録


視察発表、質疑応答
 1) 山直スポーツクラブ
 2) 大谷コミュニティースポーツクラブ、スポネット東郷
 3)精花スポーツクラブ、長森・日野スポーツクラブ
 4) 福寿の里スポーツクラブ

●助 言 金沢大学教育学部助教授 清水 紀宏
・ 各スポーツ団体が、地域の中にあるという意識を持つことが大切である。
・ 組織の繁栄を目指すと、総合型クラブが立ち止まる傾向になる恐れがある。
・ 中体連は中学校のための中体連ではなく中学生のための組織とならなくてはならない。
・ 少子化ということで、各スポーツ団体が子どもの取り合いになってはならない。あくまでも、子どものスポーツ振興を目指すことが大事である。
・ 補助金のみの運営では困難。自主的に維持、運営するために、立ち上げ時期から受益者負担の意識を作らなければならない。しかし、会員の会費だけに頼るクラブでもいけない。地域貢献できるクラブ、会員が会員以外の住民にも貢献できるようにしたい。そういう意味で補助金を得たい。
・ クラブをつくることのみを目標にしてはいけない。クラブライフを大切にすべきである。
・ 地域住民のニーズにあったクラブ、自主運営のできるクラブをどう作っていくかということが問題となると思う。
・ 総合型スポーツクラブは、クラブ会員のスポーツをしたいという欲求を満たすだけではなく、地域住民を主体とした交流の場をつくることも大事である。


◎分科会
■分科会1  学校を核とした育成及び町村での育成(1、4の報告について)
   助言者  金沢大学助教授  清水 紀宏

○発表者(1)
・ 現在の団体とこれからの総合型クラブが立ち上がっていくときに、共存していかなければならない。
・ 既存の各スポーツ団体をないがしろにしてはいけない。
・ 黒部市の体育協会には競技協会24団体があり、たとえば水泳協会は自分達で教室を行っている。バレーボールに関しては教室ではなく、10の小学校でバレーボールのスポーツ少年団がある。(人数不足、学校開放でスポ少合併の話もある。)
・ 将来的には水泳協会などを取り入れながら、クラブの中の一つの競技として教室があるのが望ましいのではないか。
・ 現在の団体のもっていきかたが疑問点である。(クラブの中の水泳協会なのか、水泳協会があってこそのクラブなのか、それとも2つとも一緒なのか。) 

○委員

・ 一つの組織を立ち上げるときに、一番ネックになるのは体協である。
・ 少なくとも福野町の体協では、我々だけが取り残されるのではという危機の意識、自分達がという自我の意識があるように思う。
・ 実際にふくのスポーツクラブを立ち上げるときに、体協の理解を得ることがなかなかできなかった。

○発表者(1)
・ 体協と総合型クラブは同じことをやろうとしているように思う。各競技団体は体協を主体として総まとめにやっていくべきだと思うが、総合型クラブのあり方も同じなのではないか。
・ 総合型クラブをうまく利用しながら、体協を主体に運営する考えのほうが強い。
・ 協会としての名前が失われてしまうのではないかという、意識の違いが出てくるのではないか。(水泳協会主催の教室をしている場合に、クラブの指導者として来てもらうのと、協会として来てもらうのと、指導者のほうの意識の違いも出てくるのでは。)
・ 目的は同じだと思うが、団体としての名前の違いがスムースにまとまってくれないのではないか。
・ 自分としても体協が一番ネックになると思う。

○委員
・ 小矢部市教育委員会の管理するプールで水泳教室をしたときに、指導者をどうするか検討していたところ、メドウスイミングスクール(民間スポーツクラブ)からの誘いかけがあり、指導者の派遣依頼をした。

○委員
・ 福野町ではア・ミュースポーツクラブから指導者を派遣してもらった。
・ その後も他をあたらないで、アミューから直に指導者を出してもらっている。

○委員
・ 学校との関わりとして、福野町の場合では、1町1校でまとまり易かったのではないか。小学校も中学校も1校であり、スポ少にしても点在していない。
・ 西部体育センターでは国体でバスケットボールが開催されることもあり、砺波市のスポ少に誘いかけをして何かやっていけないものか思案したが、活動はしっかりしているし、スポ少同志の指導者の輪を壊すのではないかという考えから、結局何も手をつけなかった。
・ 将来的にはスポ少は合併して進んでいくと思うが、現段階では非常に難しい。
・ 黒部市同様、砺波市においても、単一的な考え方はとりにくいのではないか。
・ 少子化からくるであろう、学校とスポーツとの関わり方をどうしていけばいいのか。
・ 福野町では単一校だったということで、スポ少と体協との関わり方や学校との関わり方はどうであったのか。

○委員
・ 福野町のスポーツをする人の人口は、中学生〜20歳未満の世代が一番少ない。
・ 中学校を対象に第2部活動的なものを試みたが、部によって練習形態も違えばPTAの関わり方もまったく違い、悩んでいるところである。(今年度最大の課題であると思う。)

○委員
・ 子どもを離したくないという学校の先生のエゴもあると思う。

○委員
・ 学校長との話のなかで、将来的に部活動が衰退するであろうということから、スポーツクラブに移行し活動していくことや、顧問が出てきて部活動の面倒をみることはなくなるという方向の確認は取れたが、実際問題難しいのではないか。
・ 行政サイドと父兄の接点はほとんどないので、意識がうまく伝わらない。部活動をスポーツクラブで吸い上げて、面倒をみていくということの理解が得られない。
・ 父兄は学校の先生イコール絶対的な意識があり、こちら側から話を進めるにはなかなか難しい。父兄の理解を得るのは、総合型クラブを立ち上げる時と同じくらい難しいように感じる。

○委員
・ やはり、既存の組織がネックとなっている。
・ たとえば中学校の核となるのは、中体連である。総合型クラブが中学校を核にして体制もしっかりしてきたときに(底辺の拡大もあり、トップレベルの選手も出てくるという条件になったときに)、今のままのシステムでは必ず問題が起きてくる。
・ 現段階で言えるのは、中体連主催の大会は学校単位であり、学校単位でないと参加できないという問題がある。高体連にしても同じである。
・ きちんとした方向性をつけていかないと、総合型クラブの話は難しいのではないか。
・ 理想的だと言われる総合型クラブの立ち上げを懸命に求めても、問題点の対策がない限り難しいのではないか。

○委員
・ 福岡町の現状は学校を核とした育成は行なっていない。
・ 学校や無料の体育施設については、体協が競技専門として利用を確保している。
・ 国体に向けて設立した総合町民体育館「Uホール」は、フィットネスジムや文化施設が一緒になっている複合型施設である。一回200円の有料で、最初から受益者負担の感覚で使ってもらっている。屋台村形式で2面ずつ別の種目を開催しており、その日の気分で好きな種目をすることができ、主にレクリェーション的な感覚である。参加者の年齢層は小学生から60歳までと幅広い。
・ 学校を核というよりも、生涯スポーツを中心にした育成を目指している。
・ 学校体育施設を核とした育成とは、どのくらいの施設の大きさを考えていけばいいのか。地元の体育館はバドミントンコートが2面しかとれず、いろんな種目もできないのが現状である。

○助言者
・ 学校そのものが総合型クラブの拠点になるべきだという考えを強く持っている。
・ 学校が地域の拠点になり得るように、ハード面の整備をするべきである。実例として、成岩スポーツクラブは総合型クラブのほうから要望があり、2階立ての体育館にした。
・ 将来的に地域の人達と共存できるような方向に変えていく。そのときにコミュニティーの学校となり、クラブ会員が学校というところに集まってくる。
・ 短期計画ですぐに学校を拠点にできるところもあれば、長期的に学校を位置づけていく場合もある。

○委員
・ 婦中町でも、今年度から総合型に向けて動いている段階である。

○委員
・ 施設を中心にしてということであるが、富山県の場合では、施設に関しては恵まれているほうである。国体に向け整備もされた。
・ 恵まれた条件のなかでハード面よりも、ソフト面のほうをどうするか考えるべきではないか。どういうクラブを作っていくのか、組織づくり、財政面をどうしていくかが大切ではないか。
・ 学校との連携ということに関しては、若年層のスポーツ振興を中心にして考えるというイメージを持っていたので、先ほどの発言をした。

○委員
・ 山直スポーツクラブの会員は、小、中学生は多いが、成人が少ないというのが気になるところである。

○委員
・ どこをターゲットにするかということだが、福寿の里スポーツクラブは、スポーツクラブとしては非常にいい形で進んでいると思う。人口の割合も少なく、文化的なことも取り入れている。村祭り方式で、本来の日本の持っていた形(スポーツ文化の形、地域の文化の形)という感じがする。

○司会者
・ 各市町村のなかでは、国体が終了してから総合型に取り組むというところもあるが、ハード面においては非常に充実したからこそ、いいタイミングではないかと考えられる。

○発表者(4)
・ 国体終了後の部活動の存続問題もあるので、総合型のタイミング的には良かったと思っている。

○助言者
・ 地域のスポーツクラブというとだいたい学校を巻き込んでいる。スポーツ施設が豊富にあるということだが、学校の体育施設がコミュニティーの施設になっているかというとそうでもない。
・ 総合型クラブが公共のスポーツ施設を占領してしまってはいけない。
・ 基本的には総合型クラブは学校を拠点にし、充実している地域の施設はクラブ員以外の人も使えるようにしなければならない。
・ ただ、学校を拠点にして拡充するということは、学校教育にも何らかの利害が生じる可能性はある。

○委員
・ 学校を見ていて、もったいなく感じるのはプールである。そういう意味では学校を拠点にしていく考えはいいと思う。
・ 体育振興課で小学生の日替わりメニューの教室(有料)をしている。去年まではUホール、今年は小学校で実施した。最初はたくさん集まってくるが、有料で1回いくらということになると、子供達は自分のこづかいから出す感覚になってしまい、参加する子供は減少してしまう。
・ 子どもたちにとって、学校の体育やレクリェーションは、お金がかかるという意識がない。
・ 珍しいメニューなどをして努力はしているが、基本的に学校はただという考えがあるので、総合型のクラブ活動をするときに果たして集まってくれるかという不安がある。
・ 指導者に関しては、総合型の補助金で健康科学専門学校のほうから来てもらっている。

○委員
・ 生徒が下校したあとのクラブ活動で、指導者が大きな問題になるのではないか。
・ 指導者としては、学校の先生というのはニーズが高い。
・ 学校の先生が早い時間に出られないということになると、クラブ運営も難しいのではないか。
・ 成功しているところで、学校の先生はクラブの指導にどう関わっているのか。

○司会者
・ 特に指導者がいなくてもクラブとしての活動ができるくらいまでに立ち上がってくれるのが理想的だが、児童ということになると、指導者なしにはクラブ活動はなかなかできない。
・ 指導者をつけるためには時間的な問題、謝金の問題があると思う。

○委員
・ 西部体育センターでも、指導者に関しては困っている状態である。
・ 子供の教室で、ソフトテニス(対象:小4〜小6)は、5時のグループと5時30分からのグループで始めており、新体操(対象:3歳〜小3の女子)は、5時30分から始めている。父兄側から、小さい子が5時30分から始めているのに、なぜ大きい子が5時から始めるのかという質問があった。
・ 西部体育センターとしては、国体選手を指導者に使っており、教室が終わったら練習に行かせなければならないという内部事情があった。
・ 父兄は習い事、塾に行かせているような感覚(お客さんがあってこそ)なのだということを痛切に感じた。レベルの高い指導者でないと父兄は満足してくれない
・ 何を目指すのかによって、指導者の質のレベルが違ってくると思う。
・ 西部体育センターで一番人気のあるのは新体操の教室で、90人近く集まっている。子どもの意志でなく、親の意志である。
・ ボランティア程度でも素晴らしい指導者はいるが、見返りを求めているというのが現実ではないか。

○委員
・ 福野町でトレーナー講習会を実施したときに、周辺地区の人を探したが、特殊な指導ということや実施日に来ることが可能な人ということで、なかなか指導者の確保が難しいことを感じた。

○委員
・ 福野町で行なうから西部地区や福野町の指導者でないといけないということはない。
・ 学校を核とした育成という考え方は、福野町では個人的に清水先生と意見が合わないと思う。
・ 施設的にも組織的にも恵まれているので、核となるのは社会体育施設であると思う。
・ 学校をメインにして子どもたちを育てるという希望もあると思うが、福野町の場合では社会体育の現場でもって、ふくのスポーツクラブが中学生や高校生を吸い上げていく。学校体育施設を使わないで、社会体育でもって育てていくという方向でやっている。

○発表者(1)
・ 黒部市においても、現段階では各学校を中心にという考え方はない。また、水泳協会をクラブに取り入れようという話はいっさいないし、水泳協会がやっていることを取り上げるという考え方もない。
・ クラブで動きのあるところだけを吸い上げて、総合型クラブとして立ち上げていく。現在、活動ができているところはそのまま持続させ、危うくなりそうなことをいち早く察知しながら、その準備を総合型クラブがしていけばいいのではないか。または、協会のほうから総合型クラブに入りたいといってきたときに、引っ張っていけばいいのではないか。
・ 既存のスポーツ団体や学校の部活動をむりやり引き込むと、学校の先生の反感をかうだけなのではないか。関係が修復不可能になることもあるのでは。
・ バレーボールは小学校で単独のチームが作れないところが実際出てきている。しかし、週1回集まる場を作っておけば、小学校でバレーボールのスポ少がなくなったとしても、週1回全員が集まってバレーボールの振興ができる。こうしてはじめて一つになってクラブになることができるのではないか。
・ 水泳に関しては、水泳協会が単独で開いている教室はいい教室だと思うから、そのままの体制を維持してもらい、水泳以外の何種目かで、総合型クラブとして立ち上げてはどうか。
・ 総合型クラブでこうやりたいから何とか引き込まなければならないとか、団体をなんとか辞めさせてクラブに引き込ませるという考え方ではなく、なるべくそのままにしておいて、他の種目で立ち上げていけばいいのではないか。

○委員
・ 国体の話が出たが、県の受託のなかで国体はあくまでも通過点である。
・ 石倉さんは先ほど問題提起され、今の発言で素晴らしい解決策を述べられたと思う。自分も全く同じ意見である。

○指導・助言 金沢大学教育学部助教授 清水
・ 総合型のクラブづくりというのは、終わりなき住民運動である。
・ 問題を現時点で解決するには困難な状況だが、これからどういうクラブにしていくかということを考えていくことが大切である。山直スポーツクラブの場合では、確かに子どもの数が多くて大人が少ないが、それは現時点での問題であって、これから大人のコミュニティーの場をどこで作るかということが課題なのである。
・ スタート地点では、地域ごとに個性があり条件も異なっていても、100年単位で見て最終的にでき上がったクラブというのは、同じようなクラブになる。
・ ヨーロッパのクラブというものが決して理想というわけではない。理想的なクラブがヨーロッパのどの地域にでもあるわけでもない。
・ 学校を核にしていくという考えは、ヨーロッパから始まっている。
・ ヨーロッパのクラブのほうが学校開放の単一種目のクラブから始め、その後何万人という例が多い。最初学校というものを使いながら地域のクラブを作っていったのである。
・ ヨーロッパではゴールデンプランをたて、富山がやっているように公共の地域のスポーツ施設をどんどん地域に建てた。クラブの拠点としようとしたのである。学校に頼らなくなってヨーロッパのクラブは、地域との断絶というものが始まってきた。
・ 学校の部活動を将来的になくすということは絶対にない。なぜなら、学校教育の一環として大きな意味を持っているからである。子どもたちも、学校生活のなかで一番楽しいと感じているのは、部活動であると答えている。
・ 学校の活動の中で具体的なビジョンというのは、学校の体育館の右側コートでは学校体育、左側コートでは例えば、高齢者の卓球教室をするイメージがある。そうすることによって、学校は学校で教育する、地域は地域で活動するという、学校と地域の断絶を無くしていく。
・ 地域のスポーツクラブが充実しても、学校教育が無くなることはありえない。地域の人達は学校教育を理解し、学校も地域スポーツクラブを理解して、相互の協力関係を作るために共有することが大事である。
・ 学校体育施設は、地域住民にとって最も身近に利用できるスポーツ施設であり、地域住民共通のコミュニティスポーツの拠点(クラブハウス、健康チェック、スポーツ相談などの多目的な機能も有する)となることが期待されている。単なるスポーツの器というだけではなく、子供たちを育て地域の人たちのコミュニティーを作る場のきっかけとなって欲しい。
・ 完全学校週5日制の対応として中教審が言っていることは、今まで部活動というのは学校生活という生活経験だけで、地域に入り込む余地がなかったが、これからは残った2日間で、学校と地域と家庭が一体となって子どもを育てるということである。
・ 学校教員の関わりとしては、学校週5日制ということで、学校の先生が希望すれば残りの2日は指導ができる。
・ 体協は本来、総合型クラブの母体となるような組織である。体協を核にしていく考え方もあるが、歩んできた本音は競技力向上で種目別の団体であり、横のつながりがあまりない。
・ 一つの地域のなかに同じような団体が濫立し、それぞれが競合するということは、好ましくない。ビジネスの世界ではなく、スポーツを楽しむという基本があるので、将来的には同じ方向性を持っていけばよいのではないか。


■分科会2  人口集中地及び市での育成(2、3の報告について)
      助言者  富山県広域スポーツセンター センター長  阿閉 静夫 
○司会者
・ 先ほどの視察の発表を県内の市町村、スポーツ施設で生かすためのご意見を伺いたい。

○委員
・ 健康プラザでは、親子参加のメニューを望む声が多い。
・ 岐阜市の血液検査は、全児童で行われたのか、大学かどこかの研究で一部の子に対してだけ行われたのか。(→一律ある学年の子全員に行われた)
・ 行政は、保健と教育が分かれている。タイアップした方向にならないものか。

○委員
・ 子供の頃から運動していないと、大人になっての活動につながりにくい。
・ 日本は教える、ヨーロッパは覚えるというイメージで教育やスポーツ振興がなされている。そうあるべきだと思う。
・ ヨーロッパ型スポーツクラブは、大人のクラブと思われがちであるが、子供ももちろん取り込まなくてはならない。

○司会者
・ 先ほど市と町村の視察発表があったが、一般に市では総合型地域スポーツクラブの育成が難しいといわれる。どのようなことが原因として挙げられているのか。

○委員
・ 富山市では32万人が対象となる。成人でも26万人くらいいる。
・ どこを拠点にするかも問題となる。富山市を大きく6つに分け6つの比較的大きなスポーツ施設を中心に6つの大型クラブをつくったとしても、メリットが何であって、どんな活動をできるかが問題である。それなら100円なり150円の利用料を払ってたまに使うだけでいいのではないかということになる。
・ 基本的な部分、特にハード面は行政にお願いする。ソフトはクラブでというシステムを確立しないといけない。そのようなシステム作りから全てを大きな市がかぶれるかどうかということも問題である。
・ サービスを提供できる指導者が確保できるかも問題である。リーダーバンクがあるが活用されていないのが現状であろう。
・ 学校、体協、スポ少、体指それぞれがばらばらの活動を行っている。連携がとれていない。これをそのままにしてクラブをつくっても、団体がまたひとつ増えるだけである。

○委員
・ 砺波市の例でいえば、スポーツ少年団が盛んで、競技スポーツも盛んである。
・ 17地区があり、そのうち学校のない地区に体育館を作ろうという運動が進められている。油田、若林などである。しかし、地区体協はないので、公民館の体育部会がその業務を行っている。近年その会員数が減少してきている。
・ 新しい体育館の維持管理は市が行い、運営は地区に任せここにクラブをつくればいいのではないか。
・ お金を出すメリットがないとクラブ育成は難しい。はじめからそうしないと、途中で持ち直すことは難しい。
・ 競技スポーツONLYの人には世話は難しいのではないか。

○委員
・ 魚津市を例に出すと、地区体協はやはりないが、地区体育振興会があり、1世帯1200円もらって運営に当てている。
・ しかし、魚津にあるスポーツ団体はそれぞれ強すぎて、なかなかまとめられないのが現状である。
・ 地区に新しく建つ施設を中心に立ち上げたい。市に任せるのではなく、受益者負担の原則を市民にわかっていただき、育成することが大切である。
・ 北九州大谷地区ではアンケートを行い、ニーズの把握に努められた。このような取り組みが必要である。
・ 競技スポーツとエンジョイスポーツを融合することはできないが、役割分担を明確にしてクラブに2面性をもたせることはできる。

○委員
・ 近年のスポーツ活動の様子をみていると、ジュニアのほうが金がかかっている。親は我が子の活動のためならどんどんお金を出している。このような状況をクラブのメリットで何とかできないものか。

○委員
・ 自分の地域では、スポーツ愛好者よりもむしろ普段スポーツにあまり縁のない方々を中心にスポーツ活動を展開している。
・ 山の上のほうに大きな新しい体育館ができたが、アクセスが悪く市民は元の市民体育館での活動を希望している。しかし、市の方針でその体育館は学校部活動の拠点として一般に開放しなくなった。

○発表者(2)
・ うちの体育センターも確かにアクセスはいいとはいえない。しかし、子供たちの活動となるとアクセスが悪くても内容がよければ集まる。

○委員
・ 県内スポーツ施設に総合型地域スポーツクラブができたとして、どのようなクラブなら入るかというと、トレーニング室、プール、アリーナをどんどん使って会費が使用料より安ければ入ると思う。
・ 自分もサッカーのクラブに入っているが、若い子がどんどん入ってきて、あぶれたらあぶれたものでまたお金を出し合ってクラブにして試合をしている。このような小さいクラブにすれば、料金的な便宜が図られれば入会すると思う。
・ 子供たちにすれば、運動が得意な子もいれば苦手な子もいる。能力に応じた別のメニューを持っているか、別々のクラブがあれば入ると思う。

○委員
・ 武道関係で言えば、例えば空手などは多くの流派があり、互いに相入れない部分がある。よって総合型地域スポーツクラブで画一化することは難しい。活動の時間、場所等が互いに確保されるのであれば考えられるが。
・ 武道館は駅のすぐ北側にあり、交通アクセスはよいとされているが、電車等で来る人はほとんどいない。自家用車である。富山県では、ほとんどが車移動なので、車の便と駐車場さえよければ、それ以外の交通手段は、よくても悪くてもあまり関係ないと思う。

○委員
・ 国の補助がある間はうまく運営しているが、終わればとたんにだめになるという例をいくつも見ている。
・ 水泳に関してうちの様子からいえば、スポーツセミナーとして2,3回受講した人が有志として集まって会を作っているという例がある。
・ 民間スポーツクラブができ、水泳関係の教室をどんどん行っているので、水泳だけの施設でここを拠点にしたクラブ育成というのは難しい。

○指導・助言 富山県総合体育センターセンター長 阿閉
・ 人口密集地では「隣りは何をする人ぞ」といった方々をどうクラブに取り込むかが大切である。
・ この事業は「今」ではなく、先の先を見越した事業である。
・ ニーズはあれど、必要性がなければうまくいかない。
・ 自分に照らしてみてメリットはあるのかばかり考えるのではダメである。新しいことをするには意識改革が必要である。これは、価値判断の問題でもある。利便性、安心感、仲間意識などお金では現れないメリットを考えることも大切である。
・ 将来にわたってメリットとなるであろうことを考える必要がある。
・ ボランティアの根本は、犠牲的精神である。
・ 立山町では、勤労者体育館で入館料50円を取っていたが、そのために人の配置をし、利用料より高くついたので無料にした。クラブ育成には、ある程度は行政主導で行かないとうまくいかない。
・ 私自身、スポーツ少年団の陸上競技の指導をしている。幼児から高校生までやった。何人かいた指導者がどんどん減り、一人になった。四十数名の受講生を何とか指導している。
・ スポ少は、ある意味では息抜きの場でも合った。遊びがたくさんあれば子どもたちは集まるし、指導者は世話ができれば、資格がなくてもできる。
・ 総合型地域スポーツクラブだからといって全ての種目を入れることはない。始めは、単一種目多世代であってもよいのではないか。種目はおのずとできてくる。
・ ひとつの地域だけでなく多地域の方々を受け入れるクラブにしたい。そのほうが互いに刺激しあっていいクラブになる。
・ 「医者に持っていくお金をスポーツに」と声を大にしている。これが一番のメリットになろう。金銭的なメリットより形に表れないメリットを大切にしてもらいたい。
・ 地道な普及活動を大切にし、小さく生んで大きく育つクラブとしたい。


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