■第2回スポーツクラブ研究会

○ 基調講演
「総合型地域スポーツクラブと市町村体育協会、各競技協会の連携について」
 (財)日本体育協会事務局長 古 賀  香 正 氏

・多くのアンケート資料を基に、体協が総合型地域スポーツクラブ育成に関わることの重要性を説明された。
・日本体育協会での生え抜きの実績を生かして、市町村体協、各競技協会の総合型地域スポーツクラブに関わる協力、連携のあり方を熱弁された。今こそ優秀な人材(指導者)を有する体育協会のリーダーシップが必要との言葉にご支援をいただいた感がした。
・競技スポーツの原点は、誰もがスポーツに親しめる生涯スポーツにあるとの言葉にも感心させられた。

○ パネルディスカッション
・各パネラーとも総合型地域スポーツクラブ育成に関わるご自分の所属団体の連携のあり方を説明され、育成の効果、今後の課題と併せて大変有意義な発表であった。
・菊先生のコーディネートは、いつもながらうまくパネラーの意見を取り上げ、他のパネラーにつなげる手法が随所に見られた。

☆ 魚津:大谷
・ 魚津の分散型のものを体協として連携し、リーダーシップをとってまとめていきたい。
・ 体協として総合型地域スポーツクラブの情報を発信したい。
・ おやべの事例が参考になった。魚津で行政側からの仕掛けを待っていたが、行政は民の立ち上がりを待った。
・ 行政主導は必ずしも悪くないのではないか。民がこれを十分理解し、咀嚼して育成することが大切。
・ 県内の市は「わが町のスポーツ」を持っているところが多い。魚津には特徴あるスポーツがなくピラミッドが書けない。ヨーロッパ型の種目の頂点を有するクラブ育成は難しいのか。

☆ ボート:河口
・ 国体前のボート協会は強化オンリーであった。マイナースポーツだから勝つと新聞に載せてもらえ、強化費がもらえるといった図式が必要であった。
・ 競技を終えたら、ボートも終わりという選手ばかりになった。
・ 高校でボートに取り組んでいたがその後ボートをこがなくなった選手が、JINZUで活動し、国体に出場し成年女子で7位入賞した。(河口さん)
・ クラブ育成の時点で、ほかの種目はどうか、他の種目との連携はできないかと話している。他のクラブから共同型のクラブにしないかと相談もされている。現在検討中である。
・ 漕艇場のある細入、大沢野とも連携したい。
・ 市町村合併を目前に控え、市町村との関係や広域的な進展も視野に入れたい。
・ ボートを終えた選手でも他の種目をエンジョイ型で続けている選手はたくさんいる。ボートだけでは、競技を退いた後に復帰しにくい環境にあるのではないか。今後とも、より広範囲に活動を広めていきたい。

☆ おやべ:中橋
・ 市教委の教室からスタートした。教室の受講生からエネルギーをいただいてクラブを育成した。
・ スタートに向けた壁3つ 〔1〕体育課内の合意 〔2〕財政かとの折衝 〔3〕既存スポーツ組織との連携 
・ 会費を行政の収入として入れたのでは、クラブ育成は進まない。
・ 体協の3部会のうちの生涯スポーツ部会に、クラブ育成をお願いした。
・ 教室参加者代表を含めた27名の理事で事業をスタート。
・ 競技協会との連携は、全競技協会にアンケートをとることからスタートした。その結果、野球、合気道、サッカー、ホッケー等が可能となった。必ずしもすべて合意の上でのスタートというわけではない。
・ 「創業は安く守勢は難し」である。
・ 最初はどうしてもお願いしてやっていただくという場面が多かった。お願いする、されるという図式を作ってしまったのは失敗かも。しかし、無理があると続かないので、できることからというイメージである。
・ スタジャンは、運営委員で公募の案を検討して作ったが、色だけは最後まで決まらず、事務局で決定した。
・ おやべSCだけをクローズアップしているのではない。それぞれが相乗効果をもって活性化すればいいと考えている。連携をとって地域として一番いい方策を採ればいい。
・ 後継者、参加者の確保を課題としたい。

☆ 日体協:古賀
・ 全国で10箇所少年団から中高一貫につなげるモデルケースの事業を実施している。
・ ボート協会の例は、全国の他の競技団体にも聞かせたかった。群馬の嬬恋村のスケートがダブって見えた。
・ 一つの種目を核に、他の種目の枝葉を広げていくのがいい。
・ 行政の巧みな仕掛けによって、体協が動き出すということも大切。
・ すべての競技の壁を取り払うことは難しい。
・ 総合型地域スポーツクラブの情報を収集し、交換し広めるのが統括団体としての役目。
・ 体協では「選手強化」という言葉を「競技者育成」に変えた。「見つけ」「育てる」そして次のレベルへ「生かす」が合言葉である。これが総合型地域スポーツクラブではスムースに可能である。前のレベルの競技者にどの程度水をやって次のステップにいたるまでどの程度レールを引くかが大切。
・ JOCも地域クラブに大変注目している。
・ スポーツはエンジョイであれ競技であれ競う場面が必要。TOPの後の第2ステージが必要である。それで日本マスターズをつくった。2005年の富山県大会を楽しみにしている。

☆ コーデ:菊
・ 日本のスポーツは動員・駆り出し型
・ 育成は、はじめに言いたいこと言ってくださいというフォーラム型が良い。
・ ネゴシエーターの関わりの持ち方が重要。
・ 常に情報を公開し、後はこの指とまれが必要。素人からスタートし、矛盾も見えた。
・ 行政はとかく踏襲型である。
・ なぜ、今までスポーツは公共だったのだろう。これからのスポーツの公共性はスポーツ愛好者がそれぞれの活動に理解を示すことが大切。
・ そういうノウハウを持ったスポーツ団体(体協)が、活躍してほしい。
・ 民の力でスポーツ振興を是非。
・ 組織に所属している先輩は、後輩にいい団体として残していってあげてほしい。

 
○ 質疑応答
・委員A: 市町村総合型地域スポーツクラブの競技とのつながりは、必ずしもトップレベルを育成するといったものでなくてもいいのか?新たなタレントの発掘や全体的なスポーツ振興に向けられていてもいいのか?

・古賀: まさにそのイメージである。競技力を生み出すまさに根幹の部分でのクラブの役割は大きい。

・委員B: 市町村体育協会やその下部にある市町村競技協会には、総合型地域スポーツクラブ育成の必要性や連携のあり方が日本体育協会を通じてされているのがわかる。しかし、県レベルの競技協会にはどうなのか?全国の競技団体から方針が示されているのか?所属がダブる団体は、戸惑うのではないか。

・古賀: 現時点では指摘のとおりなされていない。今年度中に予定されている全国や県レベルの競技協会との会議の中で、問題となってきている国民体育大会のあり方とあわせて、総合型地域スポーツクラブとの連携のイメージを明確にする予定である。


 

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