部員減対策に複数校チーム /中・高体連が容認へ  /少子化進み窮余の一策

平成14年2月4日(月):朝日新聞

 生徒減で運動部員が足りず、他校と合同で活動を続ける学校が増えている。このため日本中学校体育連盟(中体連)は03年度から複数校合同チームの全国大会参加を認める方針を固めた。全国高校体育連盟(高体連)も容認の方向で検討を始めた。一方、文部科学省も合同運動部活動の支援に乗り出す。少子化の中で運動部を維持する窮余の一策だが、公認されることで各地に拡大しそうだ。

 

◎意欲わかず

 これまで、合同チームは、全国大会出場が認められなかった。大半は地区予選さえ参加できず、ごく一部で地区予選を認められた例もあるが、仮に優勝しても全国大会には出場できない仕組みだった。このため練習に意欲がわかず、部を維持しにくいという指摘が学校側から出ていた。


 中体連は、1)学校の教育計画に基づく活動 2)各校が中体連に加盟 3)勝利至上主義でない ―などを条件に複数校合同チームの全国大会参加を認める方針だ。3月の理事会で正式決定する。18種目中どこまで参加を認めるかや、チームの基準など具体的内容は02年度中に詰める。これに伴い都道府県中体連も予選参加を認めそうだ。


 高体連も、優秀な選手を集中させることに歯止めをかけた上で、容認する方向で検討中だ。
 一方、文科省は02年度47市町村を運動部の地域連携モデル地区に指定し、約200万円ずつ助成。中学同士や中学高校間の合同部活動や地域のスポーツクラブと連携したり外部指導者を招いたりする試みを支援する。


 文科省の統計によると、今年は全国の中学269校、高校320校が合同で運動部活動した。東京、大阪など学校同士の距離が近い都市部で例が多い。実施検討中か、状況により考えるという中学も全国で2908校、高校でも1162校にのぼる。

 

◎廃部相次ぐ

 部員が減った最大の原因は生徒数の減少だ。今年の中学生は399万人で第2次ベビーブーム世代に当たる86年の約65%まで減り、戦後最少。

 一方地域の要望から学校の統廃合は進まず、小規模校が増えた。1学年1学級以下の中学校は全体の14%、2学級は12%ある。小規模校では部を指導する体育教師や若手の教師も少ない。このためチーム競技を中心に廃部した例も多い。


 中体連では男子バレーボールや女子ソフトボールなどで加盟校が大きく減少。高体連も男子ラグビーや女子ソフトボールなどで減少が目立った。


 文科省スポーツ・青少年局は「部員不足でも廃部していない学校も相当あり、加盟校の減少より実態は深刻だろう。教育の一環として活性化を考えたい」としている。

 

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