社説 /日本マスターズ 誘致実現への取り組みを

平成13年4月23日(月):北日本新聞

 富山県は、中・高年齢者を対象にしたスポーツの祭典「日本スポーツマスターズ」の平成17年(第5回大会)開催を目指し、誘致に乗り出した。

 日本マスターズは、第1回大会が今年9月に宮崎県で開かれる。21世紀の生涯スポーツ振興を目的とした新しい全国イベントだ。

 誘致が決まれば、2000年とやま国体から5年後の開催となる。国体で培った運営ノウハウを継承し、各種国体施設を有効利用するのにもいいタイミングである。県や県体協は、今秋の宮崎大会を視察する。誘致の実現に向けて準備に取り組んでもらいたい。

 日本マスターズは、参加選手の年齢が原則35歳以上で、スポーツ愛好者の中でも競技志向の高い層を対象とする。参加者は競技者として競い合い、そのことで同年代に「まだまだやれる」といった意欲を醸成することも狙いだ。

 宮崎大会では陸上、水泳、サッカー、バレーボール、空手道、綱引き、ゴルフなど12競技が行われる。競技会であるため、種目ごとに3位までの表彰は行うが、都道府県の総合成績は表彰の対象にしないところが国体と違う。

 日本体育協会は日本マスターズの大会基本方針として、「既存施設の活用」を強調している。開会式も前夜祭程度とし、都道府県の集団ではなく個人の自由参加が基本という。新たな施設整備や余分な式典はなるべく避けなければならないのは当然だ。

 県は近く、とやま国体後のスポーツ振興について、13年度から10年間の「新スポーツプラン」を策定する。県民一人ひとりが豊かなスポーツライフを楽しむことができる「生涯スポーツ社会」の実現を目指すものだ。

 プランには「全国スポーツ大会の開催」も盛り込まれる。このうち、平成22年に全国スポーツ・レクリエーション祭が県内で開かれることが既に内定しており、併せて日本マスターズの17年誘致も目指すことになった。とやま国体から5年ごとに全国規模のスポーツ大会を開催しようという計画だ。

 こうした大会を一定の間隔で誘致することは、スポーツを振興する上で大きな節目となり、大会運営のノウハウも途切れることがない。地元国体の開催を契機とした計画的な取り組みは、今後、他県のモデルにもなり得る。

 日本マスターズの宮崎大会の参加予定者は12000人。競技数などを比べても大会規模は国体ほど大きくはなく、とやま国体を経験した県内の競技団体の受け入れ態勢は十分と言っていい。

 昨年のとやま国体に出場した全国の選手たちが、今度は日本マスターズに参加し、再び交流を深めることが期待される。とやま国体で民泊した選手らと県民の再会の場にもなるだろう。

 とやま国体と同様、「富山らしさ」が見られる大会として成功させるには、県民の関心の高まりが大切だ。県はその啓発に努めてほしい。

 

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