スポーツ界も構造改革を /富山で相次ぎ全国セミナー クラブ育成の機運高まる

平成13年5月29日(火):北日本新聞

 総合型地域スポーツクラブの育成を考える全国規模のセミナーが今月、富山市で相次いで開かれた。国内スポーツ界の問題や、解決策であるクラブ育成の直面する課題が次々と指摘され「スポーツ界にも構造改革が必要」との意見があった。

 18日に文部科学省の生涯スポーツ推進市町村担当者会議、19日、20日にNPO法人クラブネッツのセミナーが開かれ、全国から延べ600人が集まった。同クラブ育成は、大きくは高齢社会での健康増進や地域活性化などが目標で、急速に関心が高まっている。

 背景に少子化と部活動離れによる学校部活動の行き詰まり、不況による企業スポーツの危機がある。ネッツのセミナーでは、名古屋大総合保健体育科学センターの高橋義雄氏が「クラブ育成はスポーツ界の構造改革だ」との見方を示した。

 インテックボート部の村本久男元監督は今後の企業チームには地域貢献が不可欠とし「体育会系のイメージを破る、創造力豊かなアスリートを育てて社会に広く指示されなければならない」、学校側の原憲一中学教諭(福岡県)も「勝利至上主義を見直す機会だ」と意識転換を求めた。

 クラブ育成にも課題は多く、楽しんだ人がコーチ料などを支払う「受益者負担」に抵抗感が大きい、中高生のクラブチームが参加できる大会がない、の2点が両会場で参加者から指摘された。

 同会議で菊幸一奈良女子大助教授は「1つのチーム、競技で悩んでいても打開策は見つからない」と発言。両会場で地域と学校、競技団体、企業など多方面の連携の重要性が確認された。講師を務めた県広域スポーツセンターの南木恵一マネージャーは「クラブ育成へ、機運の盛り上がりを感じた。今後、地域住民の理解を広めていきたい」と話している。

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