toto悲鳴 助成急下降/販売努力が不足/Jリーグに活気を

                                               平成15年 12月 10日(水): 北日本新聞 夕刊

 「サッカーくじ(toto)を買ってください。たとえはずれても、将来、子どもたちに芝生のグラウンドを提供
できます」−。くじを運営する日本スポーツ振興センターが、売り上げ激減に悲鳴を上げている。

◆本年度は200億円
 
初年度の2001年度に約642億円あったくじの売り上げが、02年度は約360億円にほぼ半減。
本年度はさらに減り、これまでに約158億円を売り上げたが、年度末見込みは200億円程度という。

 これに比例して、くじの収益を基にしたスポーツ界への助成金も急下降。本年度は約27億円あったが、来年度は10億円前後に落ち込む見通しだ。このため同センターは来年度、助成金の配分のうち、
グラウンドの芝生化事業や夜間照明の地域スポーツ施設整備事業などを見送った。

 同センターは「Jリーグが盛り上がらなければくじの売り上げは伸びない。ワールドカップでファンの目が肥えてしまったのだろうか。1,000円キャッシュバックなど、さまざまなキャンペーンを試みたが、なかなか上向かない」と頭を抱える。

◆くじに魅力ない
 
販売促進策として、コンビニのローソンに続き、ファミリーマートも来年3月から全国約6,100店舗で
会員限定のくじの販売を始める。「これで弾みをつけたい」と、関係者は期待を寄せているが・・・。

 「くじの仕組みをもっと簡単にして当せん金額(の最高)を3億、5億円に上げないと、売り上げは伸び
ない」。東京都内で10月16日に開かれた文部科学省の中央教育審議会の連絡会で、出席した委員
が訴えた。

 しかし文科省幹部は「サッカーくじ先進国のイタリアなどは、半分は子どものため、半分は自分の夢の
ために、広くくじが買われている。まだまだ販売努力が足りない」として、当せん金額の最高を現在の1億円から増やすことは、今のところ考えていない。

 スポーツ・ジャーナリストの谷口源太郎さんは「イタリアは長いサッカー文化の歴史があるが、日本にはない。土壌がないところにギャンブルとして魅力のないくじが売れるはずがない」と言い切る。

 そして谷口さんは「海外クラブからロナウド、ベッカムといったスター選手を呼ぶなど、Jリーグ人気を
底上げするしか、売り上げ増の方法はないのでは」と指摘する。

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