社説 指定管理者制度 サービス向上に生かせ

                                                     平成16年11月8日(月):北日本新聞

 高岡市の雨晴マリーナがオープンした。海洋レジャー基地として氏が3億円をかけて整備したが、管理運営するのは民間の共同企業体だ。昨年9月の地方自治法改正でスタートした指定管理者制度による。民間のノウハウを生かしたサービス向上と、コストの削減が望まれる。

 同マリーナのような公共施設の管理は従来、自治体出資50%以上の法人に委託するか、直営に限られていた。新制度では自治体が指定する企業やNPO(民間非営利団体)でも可能となり、18年9月までに指定管理者か直営を選択することになった。施設の性格と利用者のニーズを十分考慮して結論を出すべきだ。

 指定管理者の選定は公募が原則となる。施設の利用時間や休みといった管理基準は、業務範囲、管理者の選定基準などは条例で決める。選定は公平に行われるが、基準を逸脱すれば指定を取り消される厳しさもある。

 県内では高岡をはじめ、魚津、滑川、入善、立山、福岡、上平などの市町村で実施されている。対象は児童センターや福祉センター、体育館など幅広い。県も県民会館や高志リハビリテーション病院、県立近代美術館など66の施設を対象に検討を進めている。

 北九州市は小倉城などの管理運営に百貨店を指定した。前年当初予算に比べ市の負担額は1800万円減り、職員2人を他部署へ移せたという。一方、百貨店は城の近くで事業展開しており、管理収益のほか、集客の相乗効果や地域貢献によるブランド力アップも見込んだ。

 制度がうまく機能すれば、効果は大きい。しかし、課題もある。従来の管理は財団などの外郭団体行っているケースが多い。管理の切り替え時に職員の雇用を引き継ぐなど柔軟な対応が必要だ。利用者の個人情報保護に配慮しなければならないのは言うまでもない。地区センターなど地域に密着した施設については、例外的に公募を外し、住民組織を指定管理者とすることもありうるだろう。

 公共施設には税が投入されており、住民にサービスを還元しなければならない。利用者や住民にアンケート調査を行うなどして満足度やニーズを探ることも必要だ。指定管理者は、効率運営を目指すとともに住民サービスの向上に努めてほしい。

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