普及率全国一に『黄信号』 指導委嘱補助を廃止 スポーツインストラクター県「縮小でも継続」
                                           平成16年12月23日(木):富山新聞

 中学、高校運動部の指導者を自治体が委嘱する国の補助事業で、富山県が全国一の普及率となっている「スポーツエキスパート活用事業」に2005(平成17)年度政府の予算案で国の補助が廃止された。県重点事業の一部に含まれていたが、三位一体改革に伴う税源移譲ののあおりを受けた。充実が図られてきたスポーツ指導に“黄信号”灯っている。

 同事業は、運動部に技術指導できる教諭がいない状況を改善するため、県や市町村が地域住民から「スポーツエキスパート」を委嘱する。文部科学省の地方スポーツ振興費補助金を利用して全国で実施されており、県は2000年とやま国体翌年の01年度から、積極的に取り組んできた。
 文科省は関係費として概算要求に5億4千4百万円を計上したが、三位一体改革で国庫補助負担金の削減が決まり、財務省原案でゼロ査定となった。

 県内では今年度、中学校で493人、高校で250人の計698人が委嘱を受けている。県が今年7月に調べたところ、生徒1,000人当たりのスポーツエキスパートの数は中学校が15.4人、高校が6人といずれも全国一位だった。
 指導者に対する謝礼は、県内では1回2時間の指導で2,784円と決められ、計24回分が支払われている。国の補助率は3分の1で、県委嘱の場合は県が残りの3分の2を負担し、中学校では国が3分の1、県が6分の1、市町村が2分の1を負担している。

 国の補助廃止に伴い、県や市町村が事業を継続するためには負担増が避けられない。県スポーツ課は「運動部活動の振興のため、事業を縮小してでも続けたい」としており、来年度以降も同様の事業の継続を目指す方針である。

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