社説 指定管理者制度 利用料金も民間に任せよ

                                                      平成17年1月28日(金):富山新聞

 2006年度からの指定管理者制度の導入に向けて、富山県が今秋にも管理者の公募を始める。石川県も224ある公の施設の半数程度で指定管理者制度の導入を目指す。「官」の仕事に民間の活力やアイデアを生かす狙いだが、民間にできることは民間に任せるという強い決意で臨むべきである。民間の意欲を引き出すため、利用料などを指定管理者の収入とすることを積極的に認めるべきだ。

 指定管理者制度は、民間企業の経営ノウハウ、アイデア活用して公の施設の効率的な運営を行い、住民サービスの質の向上と財政負担の軽減を促進する狙いがある。富山県、石川県ともに県が設置する公的施設のうち半数程度で導入が可能とみられる。

 総務省が昨年末行った調査では、全国の公立病院、老人福祉センター、文化会館、美術館、野球場、体育館などで導入が進んでいる。富山県では高岡市、魚津市、滑川市、南砺市など8市町の一部施設で、石川県では金沢市など10市町村の77施設で導入されている。

 地方公共団体が適当と認める場合、指定管理者は地方公共団体の承認を受けたうえで、管理する施設の料金を設定し、自らの収入として収受できる。現行の県の条例で定める料金体系より弾力的でタイムリーな料金設定が可能になり、収益状況の把握も容易になる。

 指定管理者制度はどちらかというとコストの削減効果にばかり目が行きがちだが、施設の利用率を引き上げ、同時に収入を増やすことが極めて重要だ。利用料など経営の根幹にかかわる部分は、可能な限り指定管理者に任せ、民間の経営努力を促したい。

 指定管理者制度は、民間企業にとって大きなビジネスチャンスになりうる。公正で公平な参入機会を与えるために、県は雇用形態や人員配置などについてあまり細かな注文をつけずに、できる限り間口を広くして公募し、競争原理を働かせる工夫が求められる。

 民間企業が経営計画を立てやすいように、これまで施設運営に必要とした経費や利用者数の推移などの詳細な情報を、必要に応じて公開する配慮もいる。

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