総合型スポーツクラブ構想ピンチ 〜 toto不振で 〜
                                                     平成17年3月30日(水)読売新聞

 5年目を迎えたスポーツ振興くじ(サッカーくじ、toto)の売上げ減に歯止めが掛からず、くじ助成の目玉である「総合型地域スポーツクラブ」の活動支援が岐路に立っている。助成のメドが立たないことから、文部科学省が事業を日本体育協会に委託、22日承認された体協の2005年度予算では、予算規模の約4分の1に当たる12億3800万円の多額の事業費が計上された。

 くじ助成金は、初年度の2002年度には約69億円(内定ベース)あったものが、新年度には2億5000万円にまで落ち込む。実施主体の日本スポーツ振興センターでは、新年度の総合型スポーツクラブ創設支援事業については新規募集を断念。同事業について「文部科学省とも相談し、体協と協力してやっていく」(センター幹部)との方針を打ち出した。

 文科省では今年度既に約8億6000万円で事業を体協に委嘱し、新年度は12億円に拡大。だが、文科省からの委託金の支払いが四半期ごとのため、当面の運転資金不足に陥り、体協では今年度、新年度とも上限12億円の短期借り入れを実施し、利子を負担する異常な事態となっている。

 文科省が2000年9月に策定した計画では、2010年までに、総合型地域スポーツクラブを各市区町村に少なくとも一つは設立する目標を掲げている。体協は、都道府県体協のネットワークを持ち、スポーツ少年団事業で実績があるため、委託先として選ばれた。しかし、くじの売り上げが回復しない限り、将来も引き続き、体協が巨額の借り入れを伴う大事業を肩代わりすることになる。

 ◎ 総合型地域スポーツクラブ:子どもからお年寄りまで、初心者からトップクラスまで、複数種目のスポーツに楽しみながら取組める環境の整備が目的。活動拠点となる施設を持ち、質の高い指導者を置く。基本的には自主財源で運営し、活動も地域の主体性に任せる。

戻る