スポーツ団体 NPO化で組織強化を
                                                     平成17年11月2日(水)北日本新聞

 県内のスポーツ団体で、NPO(民間非営利団体)法人格を取得する動きが加速している。法人化によりしっかりとした組織基盤を確立し、各競技の強化・振興や、県民の健康づくりへの関心を高めることにつなげたい。

 スポーツ団体がNPO法人格を取得するのは、大きく2つの目的に分けられる。第1には地域総合型スポーツクラブなどが、組織として経済的に自立を目指すケースだ。住民が年齢や種目を問わず各種のスポーツに取り組む地域総合型スポーツクラブは、現在県内で40クラブあり、全国の中でも普及率は高い方とされる。

 ほとんどのクラブは、県内や各自治体から補助金を受けて運営しているのが実情だが、自治体の財政難から補助金は減少傾向にある。法人化は補助金に頼らず、会費や協賛金を集めて運営する、独立した組織確立の一歩となる。

 スポーツ団体が法人化を目指すもう一つのケースに、地域貢献活動の充実がある。社会人野球の富山ベースボールクラブ、バスケットボールの富山グラウジーズがこれに当たる。
 富山ベースボールクラブは今年7月にNPO法人となった。県内野球の競技のすそ野拡大や競技力向上を目的に、独自に野球塾を開催するなど、社会貢献に努めている。チーム関係者によると、これまでの任意団体では試合結果が主に注目されていたが、法人化で競技関係者以外の一般の注目が高まったという。地域貢献をキーワードに活動の幅も広がってきている。

 富山グラウジーズも6月に選手育成・社会貢献部門法人化した。ジュニア層の強化に力を入れるほか、富山国際大バスケ部と連携、部活動の支援を始めた。プロのbjリーグへの加盟で、すそ野拡大や子どもたちの夢づくりにもつなげる。

 2000年国体後、景気後退などで県内企業が次々に競技スポーツから撤退。現在もスポーツ振興に企業が果たす役割は大きいが、一般市民がスポーツに親しむ軸足は地域の総合型クラブやクラブチームへと移っていることも確かだ。確固とした基盤を持つNPO法人が広がり、県民一人ひとりが多彩な団体から自分に適したスタイルを選択、スポーツに親しむ機会がさらに広がることを期待したい。

 

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