フィーチャー2005 toto低迷
                                                    平成17年12月29日(木)読売新聞

人気回復 頼みはW杯

 スポーツ振興くじ(サッカーくじ、toto)は5年目の年の瀬に一つの区切りを迎えた。独立行政法人「日本スポーツ振興センター」の委託を受けた日本スポーツ振興くじ株式会社(JSAL)による販売業務が幕を下ろしたのだ。3日のJリーグ最終節を対象にした回を最後に販売を終了し、既に発券端末機の撤去が始まっている。払い戻しなど残務があるが、来年3月末には委託契約が正式に切れる。来年からはセンターが直営方式でtotoを販売することになる。

 2001年3月から全国販売が始まったtoto。事前売り上げ予想は、年間1800〜2200億円と巨額だった。最初のシーズンこそ604億円を売り上げ、翌年度にスポーツ振興を目的とした助成金、約58億円を生んだ。しかし、2002年日韓ワールドカップ(W杯)後、”右肩下がり”の傾向に歯止めが掛からなかった。2年目以降は赤字に陥り、助成金は数億円程度に落ち込んだ。

 不振の理由について、JSAL幹部は「原因は複合的なもの。当たりにくいという商品性、買いづらいという販売店の問題があった」と説明する。totoGOAL、totoGOAL3と当たりやすい新くじを繰り出し、2003年にはコンビニでの販売も始めた。だが、どれも回復の切り札にはならなかった。

 この5年を振り返り、せんたーとJSALの双方が胸を張るのは「システムトラブルや、くじの不正、間違いがなかった。青少年に絡む問題が起きなかった」ということ。「19歳未満購入禁止」が徹底された点は評価されていい。だが200億円を越す負債は残された。来年からは、借金を返済しながら、助成金を拠出しなければならない。
 売り上げの損益分岐ラインは、従来421億円だったものが、直営となることで230〜240億円に下がる見込みだ。直営の狙いは、効率良い組織にして、助成金を生み出すことだ。それでも、現在の売り上げでは、損益分岐ラインを100億円近く下回っている。

 決定打はあるのか。
打開策の一つは、4年に1度のW杯の利用。W杯をくじの対象とすることは法律を変えない限り不可能だが、「W杯でサッカーに目覚める人もいる。国民の盛り上がりが大事になる」と、センターの両角晶仁スポーツ振興事業部推進役。totoの将来をかけた2006年いかける思いは強い。

 

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