社説 スポーツ事業 一流選手目指す契機に
                                                      平成18年5月2日(火)北日本新聞

 魚津市で今年、社会人野球「しんきろうドリームカップin魚津」や大相撲魚津場所、バレーボール世界選手権に合わせた親善試合などスポーツの大型事業が相次いで開かれる。プロ、アマ問わず高度な技術とパワーを持つアスリートたちの見ごたえあるプレーや、ファン交流などを通じて子どもたちが高いレベルを目指す夢をはぐくんでほしい。

 今月4日の「しんきろうカップ」には、元阪神投手の江本孟紀さんが監督を務める京都ファイアーバーズと一球幸魂倶楽部(埼玉)が参戦、地元の富山ベースボールクラブと対戦する。「しんきろうカップ」は昨年、タレントの萩本欽一さん率いる茨城ゴールデンゴールズが出場し大変盛り上がった大会だ。
 今回、「京都」にはアメリカの独立リーグでプレーした選手らが所属し、「一球」にはパ・リーグの西武で活躍した大友進選手もいる。地元の「富山」には全国大会出場を意識した戦いぶりを見せてほしい。また、試合後の少年野球教室では子どもたちに野球の楽しいを教えることで、プレー人口の拡大に貢献してもらいたい。

 10月に開催される大相撲は、日本相撲協会が巡業強化を打ち出し「勧進元制度」を復活させたことなどで実現した。協会では地方巡業が盛んだったころに戻って、一部の力士が一般の住宅に宿泊する「民泊」に応じてもらえるよう力士会に要請していくことにしている。
 最近の大相撲はモンゴル勢を中心に外国人力士の活躍ばかりが目立ち、人気低迷の要因になっている。魚津場所でも子どもたちが関取の胸を借りる巡業恒例の場所が見られるだろうが、さまざまな交流が相撲人気回復のきっかけになればいい。

 各事業の開催にあたっては、折衝ごとやチケット販売、会場設営など一連の業務が煩雑であり、しかも必ずしも収益が見込まれるわけではない。企業が支援したり、財政が厳しい行政も人手を提供したりして、市を挙げた取り組みが求められる。
 観客が選手を身近に感じることができ、子どもたちが選手に刺激を受けて、一流のアスリートを目指すきっかけになれば、大型スポーツ事業開催の意義は大きい。準備から運営まで汗をかいた人たちの苦労が報われることにもなろう。

 

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