小学生体力低下続く 県内
                                                   平成20年10月13日(月)北日本新聞

遊び・食生活変化反映

 県内の小学生の体力・運動能力が、低水準で推移している。平成19年度の県の調査によると、小学5年生男子で50メートル走タイムや握力などの平均記録は、昭和61年度の記録をいづれも下回っている。ここ数年も目立った改善は見られず、県教委スポーツ保健課は「体力低下の傾向が続いている」と言う。教育・スポーツ関係者は、背景として、屋外で遊ぶことが少なくなったことや食生活の変化などを挙げている。

 平成19年度の県の調査では、小学5年生男子の50メートル走の平均タイムは9秒46と、昭和61年度の9秒15に比べ0秒31遅くなった。ここ数年の記録も9秒40前後で推移している。ソフトボール投げは26メートル14、握力は16.66キロとそれぞれ昭和61年度の28メートル67、18.10キロ低下した。近年の記録も同水準となっている。
 5年生女子や、6年生の男女もほぼ同様の傾向がみられる。4年生以下は、比較可能な調査項目が50メートル走だけだが、やはり同様に低下している。

 小中学生を対象にバスケットボールのスクールを運営するNPO法人「GROUSES・NET」の黒田祐理事長は「スクールの児童は比較的高い身体能力があるが、競技を始めたころは体力が低いと感じることがあった」と指摘。屋外で遊ぶ機会の減少や食生活の変化に加え、「スポーツに取り組む児童とそうでない児童の二極化が進んでいることも影響しているのでは」と背景を分析する。

 県は2000年とやま国体を契機に、各地の体育館などで年齢、性別を問わず多くの人が楽しめる総合型地域スポーツクラブを展開。平成19年度には、それまで小学3年生から始めていた、学校の休み時間などを利用した体力育成プログラムを1年生からに繰り上げるなど、体力や運動能力アップに向けてさまざまな取組みを行っている。
 県教委スポーツ保健課の老月守体育指導係長は「まずは子どもたちにスポーツを好きになってもらうことが必要。進んで運動したくなるような環境づくりに努めたい」とい話している。

 

中学生は向上傾向
 文部科学省が12日に公表した2007年度体力・運動能力調査結果によると、中学生の体力は1998年度と比べ、13歳男女(中2)で跳躍力や投げる力、持久力など7項目で記録が伸びたことが分かった。文科省はこの10年間の推移も踏まえ、中学生は「向上する傾向を示した」と分析した。小学生は依然低い水準だった。

 小中学生の体力は、85年ごろを頂点に低下傾向が続いていた。体育の授業以外に運動する機会が中学男子で増えたことが「低下に歯止めをかけている」とみている。年代別では40代以上や高齢者が06年度と同様、向上する傾向をみせた。
 調査は6歳−79歳の計約7万800人が対象で、6−8項目を実施。
 結果によると、13歳男女では立ち幅跳びや腹筋運動、ハンドボール投げなど、握力を除く7項目で98年度の結果を上回った。持久走は、1500メートルの男子が約1秒縮め、1000メートルの女子は約5秒短縮した。
 12歳男女(中1)は4−5項目、14歳男女(中3)は5−7項目で記録が98年度より上昇した。
 中学生で「週3日以上の運動をする」のは13歳男子で87パーセント、女子で69パーセント。85年度より女子は1ポイント、男子は8ポイント上昇し、部活動やスポーツクラブでの運動が増えたとみている。小学生は男女とも減少していた。

 

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