総合型地域スポーツクラブ活動助成  スポーツ振興くじ(toto・BIG)の収益が役立てられた活動により、スポーツを通じて地域振興を目指す
総合型地域スポーツクラブ「ふちゅうスポーツクラブ」
                                                    平成22年10月29日(金)読売新聞

 総合型地域スポーツクラブが全市町村に設置され、年齢や性別を問わず誰もが楽しめるよう多彩なスポーツプログラムを展開している富山県。そのひとつ「NPO法人ふちゅうスポーツクラブ」(富山市)は平成16年に設立し、以来、健康スポーツ教室をはじめ、各種セミナーやイベントを開催してきた。スポーツ振興くじ(toto・BIG)の収益を活用し、スポーツを通じて楽しく豊かなまちづくりを目指している。

希薄になった地域のつながりをスポーツが結びつける
 金曜午後5時30分の婦中体育館。年中と年長対象の『からだであそぼっ!』教室が始まった。かけっこや鉄棒、体操などに挑戦する通年教室で、基礎体力を身につける。20名が1時間に渡って跳んだり走ったり。のびのび体を動かす子どもたちに汗と笑顔が輝く。

 ここに来ることを「ふらっと行ってくる」という子どもたち。“ふらっと”とは「ふちゅうスポーツクラブ」の愛称だ。合併前の町名・婦中町の「ふ」にその名の通り「気軽にふらりと」をかけ、さらにフラット=「平等に」の願も込められている。

 現在、約750名の会員を有し、45のスポーツ教室を開講する同クラブ。「生涯を通じて仲間づくりをサポートする」「いろいろなスポーツを楽しむ」「子どもたちが心豊かに育つ」「家族で参加し世代や地域をつなぐ」が基本の理念だ。
 発足は、地域の結びつきが希薄になったことへの危惧から始まった。折しも生涯スポーツを考えると いう機会が重なった。ならばスポーツを通じて世代や地域をつなぎ、明るい町づくりを目指そうと設立に至った。
 だが、当初、反応は冷ややかだったらしい。「体育館やグラウンドなどそれまで無料で使っていた施設なのになぜ有料になるのか、と。スポーツにお金をかける習慣が馴染まず自主的な意識に変えるのは大変なことでした」と中谷忠義副理事長は話す。

地域と健康を支えるスポーツ振興くじの助成金
 一方で徐々にクラブに入会する人も増えてきた。支払ったお金以上の満足感や、スポーツ活動に対する価値が共感されつつある。「スポーツ活動は人と人を結びつけていくのだと、肌で感じますね」と宮脇範純理事長。QOL(生活の質)が高くなったと実感してもらっていることも、会員さんから伝わってくるという。「スポーツ振興くじの助成金も本当にありがたいですね。備品が整えられるし、講師のレベルも上げられます」。財政難であることに変わりはないが、助成金を得ることで会員に還元しようと努め、クラブを軌道に乗せてきた。
 「クラブの設立によって、それまでは競技スポーツ中心であったのが、自分の生きがいや楽しみとしてのスポーツに変わってきたんです。ここで行われるコミュニケーションは、何にも代え難い地域振興ですね」と宮脇理事長は胸を張る。
 「もしこのクラブがなかったら、そしてスポーツ振興くじの助成もなかったら、どうなっていたんでしょう、想像できませんね」と語るのは中谷副理事長。今後もスポーツ振興くじの助成を最大に生かし、さらなるサービスを目指すという。それは仲間づくり、地域づくり、健康づくり、ひいては医療費削減にもつながると確信している。

 

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