地域クラブ活用が柱
                            
平成22年7月21日(水)朝日新聞

住民頼みの運営、限界も

 総合型地域スポーツクラブは、自民党政権下の2000年に国が策定した「スポーツ振興基本計画」で、今年度までの10年間で、各市町村に一つはつくると示された。創設準備中のものも含め、3千近いクラブが出来た。とはいえ、多くが会員不足や活動場所の確保に苦しんでいるのが現状だ。

 埼玉県志木市の主婦、伊倉晶子さん(41)は10年前、地元で総合型クラブを立ち上げた。小学校を活動の場に使えるよう校長と交渉。会員は週末の校庭でゲートボールをし、体育館ではバレーボールを楽しんだ。「学校を地域に開かれた場にすることが出来た」と伊倉さんは振り返る。
 だが、現場の取り組みだけでは限界だった。クラブ立ち上げ前に文科省から350万円ほどの補助金が出たが、その後は自立した運営が求められる。年会費は4500円。最多で300人ほどだった会員は頭打ちになった。お祭りで屋台を出して資金を集めた。「出来ることはすべてやった。でも限界があった」。2年前、運営から退いた。数は増えたが、順調に運営されている「総合型」は多くないと伊倉さんは見る。「学校施設に頼るしかないが地域によって教育委員会や学校長の温度差がありすぎる。国が一元的なルールをつくらないと難しい」

 今のスポーツ振興法は、東京五輪開催を目指し、1961年に制定された。半世紀も前につくられ、実情にそぐわなくなった法律を一新したいとの願いは、与野党に共通する。自交は昨夏と今夏、スポーツ庁の新設も視野に入れたスポーツ基本法案を議員立法で提出したが、「(新省庁の立ち上げは)行財政改革の流れに反する」との意見が党内にあった民主が乗らず、成立しなかった。民主は今回の立国戦略を柱に、民主主導で法案策定につなげたい考えだ。

 

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